7月7日投開票の東京都知事選挙が、カオスな状態になっている。56人という候補者の人数もすごいが、ぱっと流れる映像を見ただけでも、緑の顔に黄色の帽子を被った人、オペラ座の怪人のような白い仮面の人、黒のプロレスマスクみたいなのを被った人など、少なくとも3人は素顔が分からず何がしたいのかよく分からない。


そして掲示板もすごいことになっている。NHK党が掲示板ジャックと称して、立候補していなくてもお金を党に寄付してくれた人に好きなポスターを貼る権利を与えているのだ。それにより格闘家女性やネコ、犬、アザラシなど全く選挙と関係ないポスターが1つの掲示板に24枚、凹の字の配列で貼られているのだ。もうカオスとしか言いようがない。


そんな中、事件は起こった。あるNHK党員が「竹島は日本の領土」、「すべての拉致被害者をすぐに返せ!」などと書かれたポスターを、朝鮮学校や韓国学校前の掲示板に24枚凹の字型に貼り付けたのだ。そして、その行為を社民党の大椿ゆうこ参議院議員がXで非難した。それに対し、今度はそのNHK党員が大椿議員の事務所に抗議電話をかけたのであった。


この抗議電話の一部始終はyoutubeのカモフラチャンネルにて公開されている。そのNHK党員は電話に出た秘書に対して、「合法であるのに何が悪いのか」と食ってかかるが、その秘書は朝鮮学校の子供たちは国の問題とは関係ないこと、北朝鮮がミサイルを打つ度に朝鮮学校や韓国学校へ行ってヘイトスピーチをする人たちがいて子供たちが傷付いていることなどを伝え、そういう人たちを扇動しないで欲しいと訴えたのだ。


正直、政治家の秘書が真っ向から議論に応じるとは思わなかった。そのNHK党員は自らは40歳であることを伝え、その秘書の年齢をしつこく問いただした。仕方なく25歳であることを明かしたその秘書は、このように述べた。「どれだけ在日の子供たちが苦しんでいるか、あなたご存じでしょう。15年間長く生きていらっしゃるんでしたら、その間どれだけ世の中が悪くなって差別的になっているか、理解されているでしょう。恥ずかしくないんですか」

それに対して、NHK党員は「腐れ左翼やねー、あなたの発言。さすがやねー、社民党さん」と小馬鹿にしたような態度であった。


NHK党員は勝ち誇ったように電話を終えるが、若干25歳の青年の臆することない勇敢な姿に心を打たれた。

右とか左とか、正直言ってどうでもいい。日本人であれ朝鮮人であれ韓国人であれ、子供たちに責任はないし傷付けてはならない。