9月2日より、相模原市が野菜を中心にした給食食材の放射能検査を実施しました。


これと同時に、公立保育園の給食に使用する野菜の放射能検査も、同時に実施する方向で動いています。


検査の方法ですが、保育園の場合は、火曜日に使用する食材を前日の月曜日の午前中に検査、小中学校の場合は、金曜日に使用する食材を前日の木曜日の午前中に検査をおこない、前日中の夕方には市のHPで検査結果を公表出来るようにするとの事です。


この方法には実は少し説明しないといけない部分があります。


相模原市は今回、流通の部分まで踏み込んだ対応を行っておりまして、市内数カ所の市場にある野菜をサンプルを取り出して検査する方向になりましたが、実はこの市場から給食用に卸される野菜は、保育園の場合も学校給食の場合も、ほぼ産地と業者が決まっているらしいのです。


普通は、福島産や東関東産の野菜を優先的に検査するものと思うところですが、相模原市の検査方法は、子供達が良く口に入れるもの、良く食すものを、優先的に検査する方向で行っています。


本日2日は、北海道産のニンジンを検査したらしいいのですが、これを知った父兄から「どうして北海道のニンジンなんだ?」と苦情の連絡が入ったそうです。


しかし、ニンジンは学校給食では、もしかすると使用頻度が高い食材の様な気がしまして、あながち相模原市の検査態勢は間違いではないかもしれません。


使用頻度の高い野菜を検査したら、それがたまたま北海道産のニンジンだったという事らしい。


何度か、学校保健課に伺い学校給食の安全性を確保する為には、どうすればいいのか相談と話し合いに私は行って参りましたが、担当課の職員達は真摯に対応して下さって、行政として出来る限りの対応策を、知恵を絞って悩みながら対峙していく姿がありましたので、良くやってくれているな~というのが正直な感想ですが、


広報などで、放射能検査の方法実施の詳細等を掲載すればいいと思うのですが、何故か情報を載せないので、市民や父兄から苦情がいってしまう。


詳細を載せれば、苦情等はいかないのに、情報提供不足のこのあたりの問題を改善して欲しいものです。


それと、問い合わせを行う時は、「どうして、この案件はこの方法で行っているのか?」と、仕組みの成り立ちを一度 聞いてみて下さい。今回の給食問題はとても複雑な内容で分かり辛いのです。


もしかすると、行政の説明で、「なるほど、そういう事だったのか」と納得する部分があるかもしれませんし、納得できなければその時点で疑問を投げかけてみて下さい。



さて、食材(野菜)の放射能検査ですが、相模原市の保育園では月曜日に検査を行い、学校関係は木曜日に検査を行いまして、実質 週2回の検査になります。


学校保健課の説明では、この方法だと1ケ月に10品目の検査が可能との事で、産地と業者がほぼ決まっているのであれば、1品目1回の検査を行えば セシウムの混入は無いもと判断出来るそうです。
(現在 福島からのセシウムの降下は無いものという考えの元からの方法論です)


しかし、産地や業者さんが違えば、毎回毎回 同じ品目で検査をしなければなりません。


相模原市衛生試験場にあるゲルマニウム測定器は1台しかありませんので、全ての食材を検査するには相当な時間がかかりますが、市が編み出した苦肉の策であると言えますが、問題はまだまだ山積みであります。
季節の関係や、流通の仕組みで産地が代れば、検査は継続しなければなりませんから、食材の放射能検査はこれから先もセシウムの半減期を過ぎても、続くかもしれません。


ちなみに、セシウムが暫定基準値以下で検出されても、給食には使用されるでしょうから、この方法に納得出来なければ、保育園、学校関係共にお弁当の持参が許可になっているので、そちらに切り替えるしか方法はないと思われます。


暫定基準値以下で出てきた野菜の品目だけ分かれば、次回の給食時には献立を見れば、その料理のどの品物は食べてはいけないのかが分かりますので、これから先父兄は献立表と市のHPを毎日 チェックしなければならないかもしれません。


公立の保育園と学校にお子様が通われているご父兄がおられましたら、学校から配れた献立表と、市のホームページで放射能検査を行った野菜を確認して、一度 整合性がとれるのかを見て頂ければと思います。


もう1つ、市内の私立の保育園に関して保育課に問い合わせてみました。
結果、やはり給食の放射能検査は行っておりません。これは、幼稚園に関しても同じであります。


では、どうすれば私立保育園、幼稚園で検査して頂けるのかを聞いてみましたら、各園の園長先生が父兄の要望を重く受け止め、市に対して給食食材の検査を行って頂きたいと、進言すれば、市は検討に入るという回答でありました。


やはり、市や園に要望をしないと何も動かないようです。


来週に市内の保育園の園長会議があるようですので、園庭の除染と給食の放射能検査について議題にあがると思うと、保育課が述べておりました。


あとは、園長と市の判断に任せるしかなく、私立保育園や幼稚園に関して除染も食材検査も行わない方向に決まった場合は、父兄は対応策を考える必要になります。


ちなみに、公立保育園25園も全て、給食室で作っている独自給食ですので、全ての園の食材は放射能検査を受けている訳ではありませんで、漏れた園に関しては、次回の食材検査に、自園の食材が検査されることを祈るような状態であるようです。


これは、学校給食も同じで独自で給食を作っている市内 51校も、保育園25園の場合と同じケースにあたります。給食センターの食材と産地が違ったものを納入していると複数回、もしくはそれ以上 に、同じ食材の検査が必要になる可能性があります。運が良ければ、市が検査した産地のものに自園の食材が当たる可能性もあります。


これを改善するには、検査機器を増やして、食材検査のキャパを増やすしか解決策はありません。


それと、相模原市の学校にて、水筒持参が許可されていないところがありまして、これに関しては、学校保健課が学校長会議などを通じて 問題提起を行っていきたいとの事でした。


水筒持参については、許可が下りるまでに少し時間がかかるかもしれませんが、もうしばらく様子を見て頂ければと思います。