あいつドラムの事しか話さないね。

あいつドラムの事しか話さないね。

ドラムを叩いたり弄ったりしています。ドラムの近くに入れればそれだけで満足。
ツイッターはこちら→@hirodoradrum

Amebaでブログを始めよう!
なんやかんやと年の瀬となりました。あっという間ですなあ。

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11月の印象に残っているテック業務は、都内某所でLudwigのコンパクトドラムセット「ブレイクビーツ」を、クエスト・ラブが叩く音源と同じ音にチューニングして欲しいとの依頼がありました。

市場では50,000円程度で購入できる安価なセットですが、チューニングレンジはとても広く、お客様も納得のいくチューニングが出来ました。
「今までこんな音出したことないよ!」というありがたいお言葉を頂きました。


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そして12月の仕事納めとなったテック案件です。
アメリカのドラムメーカー「fibes」のドラムセットのテック業務。
シェルはアクリルなので、ビジュアル的にはクリアーのヘッドを張りたいところですが、お客様の目指すサウンドのサンプルから意見を交わし、敢えてコーテッドアンバサダーを投入。
パワフルで厚みのあるナイスな音になりました。

何より嬉しかったのは、「叩いてると自分が上手くなったと錯覚するくらい良い音がする!」と仰ってくれたことです。テック冥利に尽きます。


3月に学校を卒業し、単独で現場に出向き始めて痛感したことは、「絶対に自分の想定外の出来事が起こる」ということです。

当たり前ではありますが、どれだけ道具を精査し、準備をしても、必ず想定外の出来事は起こります。
それにどう対処するかが本当の自力ではないかと思いますし、それを養うためには現地での経験値と、今まで積み重ねてきた知識、そこからの閃きが必要だと、個人的には思いました。

今年は色々なことがありましたが、非常に非常に充実した1年間でした。
来年も実りある1年になるよう、精進します。



このブログでも何点か紹介しているマイスネアドラム。
ここ最近になって新入りも増えたので、これを機に一度まとめて見ようと思います。

①Pearl John 'JR' Robinson シグネチャースネア(14×4 メイプル 漆でのハンドメイドリフィニッシュ)
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このブログの顔とも言えるスネア。ハードオフのジャンクコーナーで発見し、当時暇を持て余していたのを良いことに合成漆を購入して再塗装。(詳しい工程はブログテーマ「スネア塗装」からどうぞ)

サウンドは標準的なメイプルらしいカラッとしたサウンドが特徴ですが、漆を内面に塗った効果か、多少サスティーンが伸び、パリっとした余韻が付与された印象です。


②YAMAHA BSD1455HN (14×5.5 バーチ、則竹裕之シグネチャースネアドラム)

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確か大学2年の時に中古で購入したスネア。初めての木胴スネアです。当時T-SQUAREを聴き始めたのもあって、即購入しました。
標準より厚めのバーチシェルに鋭角なエッジ加工、9個の空気穴が空いているため、バーチ特有の太い中低域、ソリッドでシャープなアタックが魅力です。現在は空気穴すべてをパテで埋めたため、ハイピッチにした時にはよりスコーン!と抜けが際立つようになりました。

所持してるスネアの中では一番の古株で、大学時代の練習・ライブに投入し、様々なヘッド、スナッピー、フープを付け替え、沢山のことを勉強させてもらった「相棒」です。


③、④ middlecentre instruments オーダーメイドシェル(14×4.75 桜・銀杏 ステイブシェル )

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これまたこのブログでお馴染みのスネアですね。
栃木県にあるドラムメーカー「middlecentre intruments」様に製作して頂きました。
(ブログテーマ「ドラム関係」からご覧になれます)

コンガやボンゴ、日本では桶胴太鼓のように、木の板をグルッと円形にして作られたステイブシェルになっています。
Pearlのフリーフローティングの台座を利用しているため、用途に応じてシェルを交換することが可能です。

桜はとにかく太く、ゴツっとしたパワー感を持ちながら、ウッディで上品な高音域が特徴です。
音量も大きいので、どのジャンルにも対応できるポテンシャルを持っています。

銀杏は程よくタイトでありながら、アルミのような派手な金属音が特徴です。ファンクにベストマッチのスネアです。


⑤middlecentre intruments オーダーメイドスネア(12×6.75 梅+白樫 ハイブリッドステイブシェル)
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同じくmiddlecentre intruments様に製作して頂きました。こちらはフルオリジナルとなっています。
梅と白樫の混合シェルで、ウッドフープも梅と白樫で出来ています。トップ側のラグはブラス製、ボトム側のラグはジェラルミン製となっています。
14インチに劣らない圧倒的な音量をもち、派手な高音域を持つ梅と、ドスの効いた中低域を持つ白樫の個性が見事にミックスされたスネアです。

⑥Slingerland 70's Gene Krupa Soundking (14×6.5 クロームオーバーブラス)

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ヤフオクにて購入した一台。実は初めて手にした海外メーカー製のスネアだったりします。しかもビンテージ。フープは非純正品です。
ストレイナーが破損していたため、先輩と道具の力を借りて、ネジ穴をタップで切り直し、新しいネジを対応させる為に魔改造をして復活させた一台。

所々シェルに凹み等が見られますが、まだまだ現役です。
現在はPearlのファット・トーンフープを装着中。
ブラス特有のファットな音色に加えて、経年変化もあってマイルドさも加わっています。レコーディングに持ってこいの一台です。

⑦Norble&cooley SS Classic Solid Maple(14×5 単板メイプル)
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初めての単板メイプルシェルのスネアです。訳あってラグがカノウプス製に交換されています。
現在はトップ側をブラスフープに交換しています。
パーツが取っ替え引っ替えになっていたので曲者扱いされていましたが、単板シェル特有の上品で綺麗な音色、ふくよかな出音に惚れて購入してしまいました。
ライブ・外部でのレコーディングにも投入し、一気に売れっ子になりました。

⑧Ludwig LM402 (14×6.5 アルミ)
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ドラマーならみんなご存知。定番であり銘器のスネア。
フープ、テンションボルト、ストレイナーが欠品のジャンク扱いになっていたため、格安で購入。

ここにきてようやく定番と言われるスネアを手にしました。パーツを集めて本日無事に復活しました。
ラグにガスケットがない一世代前のもので、まだまだ新しく、これから使い倒しながら研究していきたいと思います。


今回新入りのスネアが増えたのもあって、改めて見返してみるとかなり増えていて自分でも驚きました(^_^;)
とはいえ、これなら長く付き合っていきたいものばかりなので、とても楽しみでもあります。

もし何か気になるものがあれば、レンタルとして使って頂きたいとも思っていますので、お気軽にご相談頂ければ幸いです。

長くなりましたが、お付き合い頂きありがとうございました!
8月31日、この日は以前対バンイベントで共演したバンド「mogsan」の新曲レコーディングにドラムテックとして参加してきました。

今回は自分のドラムセットであるSAKAEのトリロジー、スネアはNorble&Cooleyのメイプル単板(14×5.5)を使用しました。
搬入から運搬までバンドメンバーの皆様にお任してしまい、感謝致します。

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シンバル、シンバルスタンド、フットペダルは、ドラマー坂本圭介氏の私物です。

ヘッドは、タム類にはアサプラのPE-250C、スネアはTE-01C、バスドラムはST-250TRを使用しました。
スネアドラムには太めのリングミュートと自分の財布を置き、ピッチはど真ん中にチューニング。トップフープはブラスフープに交換しています。
タム類もヘッドの個性が際立つ太い鳴りが出るように調整しました。


ドラムのレコーディングが終了した後、エンジニアの方が「音がすごい録りやすかったよ。なんでこんな良い音がするの?」と、ドラムブースを覗き込んで質問をしてくださったのが印象的でした。

ドラムセット、スネア共に初めてのレコーディングデビューでしたが、バンドメンバーの皆様が納得いく音を録ることが出来ました。

怒涛の8月の最後を飾る仕事を無事終了することが出来ました。新曲の出来上がりが楽しみです!

お久しぶりです。

 

最後の更新から3年も経ってるんですね。放置もここまで来ると清々しささえ覚えます。

 

今まで何をやっていたかと言うと、2015年に都内のとある音楽専門学校に入学し、ドラマー・ドラムテック(ドラムのメンテナンス・チューニング・シンバルの修理等)としての技術を学びに行っておりました。

楽しいながらも血反吐を吐きそうになるほどキツい日々を2年間過ごし、無事卒業致しました。


現在は都内の某楽器屋で働いております。日々珍しい楽器を見てはテンションが上がるというマニアぶりを拗らせながら日々を過ごしています。



店員として働きながらも、バンドのドラムサポート、ドラムテックとしての仕事もしております。


直近の仕事としては、同級生のアーティスト「ワタナベタカシ」氏のレコーディング時のドラムテック↓


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そして、今月の18日に静岡県で行われた「超どSフェスタしずおか」にて、中学生ドラマー「佐藤奏」氏のドラムテックを務めてきました。↓

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こんな感じで、ドラムの近くで働きながら日々を過ごしております。

ドラマーのサポート、ドラムという楽器のサポート、そしてドラムを演奏するというドラムにまみれた日々を、これからも送れれば良いなと思います。

もし何かご相談がありましたら、お気軽にご連絡ください。一緒にドラムについてワイワイ話が出来ればと思います。

ツイッターはこちらになります⇨@hirodoradrum


また3年間放置しないように、何かあったらこっちに書く癖をつけなければですね。

それではまた。
早速、塗装を終えたスネアドラムをスタジオで叩いてみました。
http://youtu.be/ZEFG5x0IWzE

まず感じたのは、塗装する前と比べて、タイトで引き締まったサウンドになったのではないかと思いました。厚く塗装したおかげで、シェルの振動が抑えられたからではないかと思います。
更に、ハイピッチの時には独特の反響音が加わったように感じました。これはおそらく内側の塗装の影響かなと。

そもそもなぜ漆を塗ることにしたかというと、自分のスネアドラムを製作して頂いたmiddlecentre instrumentsのラインナップにある、「杉」で作ったスネアドラムがきっかけでした。
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この杉スネアは、「シェルの内側を漆で厚く塗装することによって高音域を出している」とのことだったので、こりゃ面白そうだと思ったのが漆塗装に走ったきっかけです。
結果としては大成功ですね。6プライメイプルというノーマルなスネアサウンドに、自分好みの色が着いてとても嬉しいです。

そんなわけで、スタジオに入ったついでに、初めての叩いてみた動画を作ってみました。
iPhoneにZoomiQ5を着けて撮影し、iMovieで曲と動画を合わせました。イコライザー等は一切かけず、曲と動画の音量を調整しただけです。iPhoneだけで撮影、編集、アップロードが出来たのは驚きです。iPhone内であればiMovieを無料で使えるとのことでチャンレンジしたのですが、運よく成功に終わって大満足です。
http://youtu.be/T1Ryw6Y-3e0
http://youtu.be/Z5MRUY2Y9XI

とりあえず3曲叩いてみました。また余裕が出来ればやってみたいです。
いよいよ作業も佳境となってきました。
朱色の乾燥、研磨が終わったところで、更に黒を塗っていく「上塗り」という工程に移ります。
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↑の漆器のように、朱色の上に黒を塗り重ね、研磨することで朱色をボヤーっと浮かす技法を「曙塗り」や「逆根来塗り(さかねごろぬり)」と言います。文字通り、朱色の下の黒を浮かび上がらせる「根来塗り」とは正反対の塗り方です。
どのような塗装にするかを調べていた時にこの曙塗りを知り、一目見てこれにしようと決心しました。

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さっそく黒を塗っていきます。しかし、ここで塗り方を誤ってしまい、均等に黒を塗ることに失敗してしまいました。縦方向の黒い線が見て取れます。
ただ、この不規則に塗られた黒が予想外に良い味を出しているなと思ったのです。どうせ失敗前提ですし、また黒を塗り重ねていくので、取り敢えず不規則ながら均等に黒を塗っていきました。
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乾燥が終わり、2000番で水研ぎを行いました。所々朱色が浮かび上がっていますね。塗料が塗り重なっている部分は線として浮かび上がっています。これはこれでとても面白いです。
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2回目の上塗りが乾燥した所です。朱色が
良い感じに隠れています。

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3回目の塗装が乾燥しました。2回目との大差はあまり見受けられませんでした。

2000番で水研ぎを行ったあと、シェルの内側、外側に透を塗って、最後の塗装をしました。
乾燥した後は2000番で水研ぎをしたあと、コンパウンド三兄弟で表面をツルツルにしました。

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悪くはないかなと思います。そしてラグとストレイナーを元通りに着けて・・・。

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ナチュラルウッドから一変して、一気に渋い見た目になりました。フープやラグを黒塗装のものにすればより一体感が出ると思いますが、そこはご愛嬌で。
想像で名前を付けるとなると、外側は「曙塗り・蝋色磨き仕上げ(表面を磨いて光沢を出す)」。内側は透を塗って研ぎ出しをしていないので、「塗り立て仕上げ(塗り放し?)」となるのでしょうか?

突発的な思い付きから、何とか形にすることが出来ました。とはいえ、よく見なくても一目で粗が分かってしまう出来ですが、失敗から生まれた黒が、唯一の不幸中の幸いかと思います。
個人的に1番大変だったのは研磨作業です。均一に研磨することは、均一に塗装するよりも遥かに大変で、集中力と体力を要する作業でした。

漆塗装をするにあたって本やネットで情報を集めたのですが、職人さんが漆塗装を行う作業はより細かく、丁寧に、手間と長い日数を使って仕上げていることを知り、先人方の知識と職人さんの技術に関心しっぱなしでした。
工程はかなり簡略化しましたが、実際に作業をすることで、職人さんの気持ちと技術を少しでも知ることが出来ただけでも、大きな収穫になりました。
本当に良い物を作るには、相応の時間と手間を掛けなければいけないのだなと思いました。手作業であるなら尚のことでしょう。

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長々と閲覧ありがとうございました。また機会があれば、漆での塗装を試みたいと思います。

前回の続きでございます。
3回目の塗装の後、2000番のヤスリで水砥ぎを行い、表面の凹凸を取り除きました。

そしてここから「中塗り」という作業に移ります。さらに別の色の漆塗料を塗り重ねていきます。
色はこちら↓
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漆塗りの代表カラーとも言える「朱色」です。これは和信ペイントというメーカーの工芸うるしです。異なるメーカーのものなので相性が合うか少し気になります。

前回と同様、薄め液で希釈してから塗装します。
東邦うるしと比べて、こちらの方が粘度が低く、サラサラしていました。東邦うるしよりも有機溶剤の刺激臭が強かったので、恐らく和真の方が有機溶剤を多く含んでいるのだろうと思いました。
付属の説明書によると、「同梱されているネットで塗料を濾してから使用するように」、とのことですが、面倒なのでそのまま容器にあけて薄め液で撹拌して使用しました。

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まず1回目。
最初の塗装でここまでツヤが出るとは驚きました。すでに鏡面仕上げしたかのようです。

そして1000番の耐水ヤスリで水砥ぎを行い、表面の凹凸を出来るだけ無くしていきます。前回の透よりも、光沢でどこが研磨されていないかが分かりやすかったです。
この研磨の作業はとても大変ですが、中途半端な研磨をしてしまうと、次の塗装の際に塗料が均一に塗れなかったり、仕上がりが雑になってしまうので、出来る限り丁寧にやっていきます。

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水砥ぎが終わりました。先ほどの画像より色が若干落ち着きました。
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続けて2回目の塗装、2000番での水砥ぎを終えました。

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3回目の塗装が乾燥したところです。1回目の塗装よりもより艶が出ているのが分かります。塗装→研磨を重ねるとこんなに仕上がりに差が出るんだなと、改めて驚きました。

2000番で水研ぎをしたあと、エッジ部分を先に仕上げることにしました。
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用いたのはコンパウンド三兄弟とレンズクリーナー。
まずは3番の極細で様子を見ます。これで済めば問題ないのですが、研磨が甘かったので、2番で研磨し直すことに。
その後再び3番の極細で仕上げていきます。
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光沢が出てきました。研磨したことで色が馴染み、見た目の一体感が増したように見えます。

これで中塗り、エッジ部分の仕上げは終了です。いよいよ大詰めです。

閲覧ありがとうございました。

もうすぐ一年が終わりだなんだと騒がれ始めました。早いものです。

スネアドラムを制作して頂いたり、カバリングを剥がして再塗装をしてみたり、タムをバスドラムへ改造したり、小さいながらもドラムセットを持つことが出来たりと、何やかんやとドラム関係においてかなり充実した一年だと、年明け前に確信できそうな感じです。

楽器もハードウェア類もある程度充実したこともあり、多少落ち着いた期間があったのですが、ふと思い出したことがありました。



今年の一月、記事にて紹介したハードオフのジャンクコーナーに格安で置かれていたジョン・JR・ロビンソンのシグネチャースネア。
 ラグを止めるネジがサビまみれだったので、特別に譲って頂いた代替パーツに加えて、ホームセンターで口径の合うネジとワッシャーを購入して交換し、何とか状態を改善することが出来ました。

あまり中古市場には出回らない楽器ですが、元は5000円弱でジャンク扱いされていたこともあり、いっそ何か手を加えようかと、様々なアイデアを調べたり教えて頂いたりしながらも、結局今に至ることになってしまいました。
しかし、先に行ったスネアの塗装で、図画工作が苦手な不器用人間でも、何とか形になった事、そして、「出来ることは自分でやってみる」という教え、仮に失敗しても、得られることがあるだろうという楽観的思想から、このスネアの塗装を試みることにしました。

今回用いる塗料はこちら↓

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今回は思い切って、漆塗りにチャレンジしてみたいと思います。漆を選んだ理由は、今年関わらせて頂いた方々の影響です。
「漆塗り」となると、材料集めや工程のハードルが高いイメージがありましたが、実際そんなことはなく、塗料はホームセンターで1つ250円程度、薄め液もほぼ同様の値段でした。
この漆は、俗に「被れる」と言われる天然の漆ではなく、漆と似た性質を持った植物から作られた合成の油性塗料です。(東邦、和信、カシュ―等から合成の漆塗料が発売されています)
天然の漆と比べて被れない、匂いが少ない、扱いやすいという利点があるとのこと。
刷毛や塗料を溶く皿などの用具は、前回同様100円ショップで揃えました。本当に便利です。

まずはニス塗りと同じく、塗料を塗る面を紙やすりで研磨します。シェルの内側はテカりが少なく、オイルフィニッシュのようだったので、240番→400番の順で研磨しました。240番だけでも大丈夫らしいですが、念のためより細かいものでも研磨することにしました。

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布で木くずを取り除き、1回目の塗装。透(すき)を薄めて塗っていきます。透は飴色のクリアーのようなもので、漆器に色付きの漆を塗る前に行われる下地塗りや、仕上げの時に用いられるものです。木目を隠さないので、塗り重ねるほど木目を引き立たせる渋い風合いが出てきます。
余談ですが、この透漆を塗り重ねて仕上げた漆器が、かの有名な「春慶塗」とのこと。
ニス塗りと同様、漆も薄く均一に塗っていくことが重要らしいです。薄め液との配分はとりあえず5:5。もちろん目分量で。ゴムベラで撹拌して塗っていきます。
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塗装終了後は、段ボールを組み合わせて作った簡易室(むろ)に入れて乾燥。合成漆は天然漆に比べて、温度・湿度管理にあまり神経質になる必要はないとのことですが、大事なのはゴミやホコリを寄せ付けず、しっかり乾燥させることが大事だそうです。

乾いたことを確認し、二回目の塗りを行う前に、シェルの外側も研磨することにしました。
本当はシェルの内側だけ塗装する予定でしたが、「ここまで来たらやっちまえ!」という心変わりで予定を変更しました。

外側はラッカーコーティングのような塗膜があったので、まず100番のヤスリで塗膜を落としていきます。その後、180番→240番→400番の順で研磨し、手触りと見た目でコーティングが落ちたことを細かく確認しました。布での拭き取りも行います。
その後、塗装した内側を400番で光沢がある部分を無くすよう研磨します。艶を出すのは仕上げの工程になるので、ここでは凸凹を無くして平らにするのが目的です。
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2回目の内側塗装、1回目の外側塗装を行いました。
再び乾燥させ、様子を見てみると・・・

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内側は問題ありませんでしたが、外側を見ると、所々の研磨が甘かったようで、塗料が均一に塗れておらず、塗りムラや傷跡が見受けられました。念を入れて細かいヤスリで研磨し、手触りでは問題ないように思えたのですが、素人ではやはりこうなりますね。本来はサンダー等の電動工具を使って研磨するのが適当らしいので・・・。
とはいえ、失敗前提で行ってますし、この後に一応木目が目立たない塗装にする予定なので、透漆を塗り重ねて表面を均一にすることに集中します。

念を入れて更に細かい800番で研磨。3回目の内側塗装、2回目の外側塗装の際に、新しい薄め液と刷毛を用意しました。

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高級と書いてありますが、410円程。テレピン油は天然漆を薄める際にも使われる油らしいです。刷毛は100円ショップで買った美術用の刷毛です。
刷毛が良いのか薄め液が良いのか分かりませんが、今までと比べて格段に塗りやすく、あっという間に塗り終わりました。
ペイント薄め液は、シンナー等の有機溶剤なので強い臭気がありますが、このテレピン油は少し臭気が少ないように感じました。

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3回目の内側塗装、2回目の外側塗装が乾燥したことを確認し、1000番のヤスリで研磨しました。
色が濃くなり、内側に光沢が出来たのがわかります。ニスとは違う独特の艶と渋い色が出てきました。
ニス塗りと同じく、3回の塗装が程よいとされているようですが、漆塗りは塗装→研磨→塗装の工程を丁寧に、何回も繰り返すしているとのこと。手間が掛かっているんだなと、身をもって体感します。

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3回目の外側塗装が乾燥し、1000番→2000番のヤスリで研磨しました。
1000番以上のヤスリは本来仕上げで用いるのですが、ここで一つの形にする意味も込めて磨きました。
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比べてみるとかなり色が濃くなったのが分かります。YAMAHAのリアルウッドのような色合いに似ています。ラッカーフィニッシュともオイルフィニッシュとも異なる、自然で主張しすぎない質感が新鮮です。
ムラはありますが、現段階でそれなりに艶が出ているので良かったです。ここで水研ぎ→コンパウンドでさらに磨いて仕上げると、透漆のみで仕上げた「木呂地塗り」に分類されるのかなと。

とりあえずここで下地塗りはおしまいです。次は「中塗り」という作業で、違う色の漆を塗っていきます。

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メーカーが違うので上手くいくかはわかりませんが・・・。
全ては勢いの赴くままに。

閲覧頂きありがとうございました。

以前の記事で紹介した、小口径スネアの勉強用にオークションサイトで落札した12インチのスネア。
音色やチューニングやらであれこれ弄ったり、ミニドラムセットのメインスネアとなっています。



とはいえ、年代物であるが故に、カバリングの細かい傷や凹みの多さが気になっていたのも事実。
そこで今回、初めてスネアのシェル加工に手を出すことにしました。いつもより画像が多めです。


まずはカバリングを外すことから着手。使用したのは100均で購入したスクレイパー。


これをカバリングの継ぎ目に差し込み、接着部分を剥がします。



シェル全面に接着剤が塗布されているのではなく、継ぎ目のみが接着されていたので、あまり苦労はしませんでした。しかし、シェルとカバリングが接着していた部分の木材がカバリングと一緒に剥がれしまいました・・・。迂闊。



カバリングを剥がした後は、ヤスリでシェル全体をサンディング。手作業で大まかに均等に。



サンディング終了後、こちらも100均で購入したニスを刷毛で塗っていきます。色はメイプル、けやき、ウォルナットがありましたが、メイプルスネアは持っているし、ウォルナットだと暗すぎる感じがしたので、けやきにしました。「ゼルコバ」ですし(ドラマーしか分からないと思いますが・・・。)



まず一度目。シェル内側にも塗っています。

ある程度の時間を置き、表面を細かい(400番)ヤスリで軽くサンディングした後、二回目のニス塗り。



色が濃くなり、ツヤも出てきました。さらに時間を置いて、3度目のニス塗りです。



色もかなり濃くなり、某ドラムメーカーのゼルコバスネアみたく渋い見た目になりました。ツヤ感も上々です。



ここから仕上げの段階に。ニトロセルロースのクリアラッカーを吹いていきます。

youtubeやネットで調べたところ、一息にプシューとするのではなく、細かく・時間を置いて・3回程度重ねて塗布するのがコツとのこと。


良い感じにツヤが出てきました。さらに仕上げとして、オレンジオイルを塗布しました。一応ラッカーを吹いた後でも使用できるとのことだったので。
乾燥させた後、パーツを着けて組み上げます。



真っ赤で派手な印象から一変、とてつもなく渋い仕上がりになりました。個人的に木目柄は大好きなので、かなり満足しています。
一応ラッカーフィニッシュ(もしくはラッカーフィニッシュ・オイル仕上げ)ということになるのでしょうか?シェル表面はツルツルとまでは行っていないので、ある意味「ナチュラルフィニッシュ」とも言えると思います。


よくもまあ図画工作・美術が大嫌いだった人間がこんなことが出来たなと、我ながら不思議に思っています。とはいえ失敗しても自己責任ですし、失敗も勉強のうちと割り切れるから出来た作業だと思います。
何より驚いたのは、100円ショップの品ぞろえとクオリティの高さ。ここまでの作業が安上がりで出来ることはありがたいです。


前回完成したミニバスドラム。
さっそく公園でセットを組み立ててみました。



リュックの中にはジャングルギグセット、スネアスタンド、ドラムスローンのレッグ部、ハイハットスタンドのシャフト、ハイハットクラッチ、その他小物が入っています。

バスドラムのケースには、バスドラム本体とハイハットシンバル。スネアケースにはスネアドラム本体、ペダル、スプラッシュシンバルが入っています。
ハイハットスタンド、スローンのクッション、シンバルアタッチメントはむき出しですが、意外と安定して運ぶことが出来ます。アタッチメントは別の方法で楽に持ち運べることが判明しました。これは後程。


組み上げるとこんな感じになります。
バスドラムの踏み心地も、一般的な22インチのものと大差はほとんどありません。快適に踏み込むことが出来ます。

この時はバスドラムの打面側にレモのルネッサンス・エンペラーを張っていましたが、バスドラムと言えばパワーストローク3だろう、ということでヘッドも作ることにしました。



まず用意したのはアサプラのPE-250T。表面にエキスパンド・コートがないので、ツルツルしています。



方法は簡単で、へタったヘッドをリングミュートのように切り取って、裏に貼り付けるだけです。


バスドラム用のヘッドっぽくするために、パッチも貼ってみました。
このパッチはスネアドラムを作って頂いたmiddlecentre.Inc の社長から、たまたま余っていた残り物があるとのことで特別に譲って頂きました。

演奏動画がこちらです。
https://www.youtube.com/watch?v=xQzQRwi8ZQE

この動画では、フロント側にファイバースキン3(穴なし、フェルトでのミュート)に替えています。
14インチとは言えど、しっかりとした低音とアタックが出てくれています。踏み心地も、フロントヘッドに穴が開いていないバスドラムとほとんど同じです。
ビーターのリバウンドの処理をしっかりしないと、綺麗なドーンッ!とした音が出てくれません。とても興味深いです。

近いうちに、また色々といじり倒す予定です。

ではでは