会場では普段余り遭遇しない「仲間」たちと顔を合わせることができて、ささやかな喜びの瞬間でもあります。
まずは、笹本睦(ささもと・まこと)選手。
木口道場のOBであり、シドニー・アテネ・北京とオリンピック三大会連続出場を果たしたグレコローマンスタイル60キロ級の代表選手です。この大会で引退、という話を聞いていましたが、66キロ級決勝戦での戦いぶりを見ていると、まだまだやれるだけの体力をもっている感じがしました。
だってこの背中の筋肉は普通の人のものではありません!そうでしょ?(苦笑)
この笹本選手を決勝で破ったのは拓殖大の岡本祐士選手ですが、その拓殖大レスリング部の監督は須藤元気です。監督就任を果たしてから何年も経っていませんが、拓大チームをリーグ戦優勝に導いたり天皇杯全日本チャンピオンを生み出すなど、潜在能力をいかんなく発揮してしています。
女子フリースタイル55キロ級準々決勝で敗退した 法政大学レスリング部 木下茜(きのした・あかね)選手は、木口道場の隣に住んでいた関係で練習を始めるようになり、小学生のときにデビューしました。自分にはその時の情景が目に浮かぶのですが、マットの上を飛び跳ねていた少女がこの全日本のマットの上で試合をしていることに感激して、胸が熱くなってしまいました。(余りに感極まってしまい撮影のタイミングを見失ってしまいました。添付の写真は木口道場のサイトから拝借しました。)
この天皇杯の会場は、そうやってたくさんの人たちに出会いや再会の場を与えている空間でもあります。今回大会実行委員会に加えてもらって、また別の角度から大会を見る目を養わせてもらった気がしました。