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 生活習慣病は、かつては「成人病」と言われていました。

 しかし、必ずしも成人になってから発症するわけではなく、生活習慣を見直せば、発症や進行を予防できるということから改称されたようですが、問題があるように思います。

 そもそもその対象に「生活習慣」とは、無関係なのではないか、と思われるものまで含まれているのが、気になります。
 
 糖尿病は、生活習慣病に含まれるのですが、Ⅰ型とⅡ型があります。このうちⅡ型の糖尿病は、生活習慣が関係していると考えられていますが、Ⅰ型の糖尿病は、生活習慣とは無関係で、自己免疫が原因ではないか、と考えられています(まだはっきりと解明されてはいないようです。)。

 友人がⅠ型の糖尿病なのですが、生活習慣が悪いから病気になったと思われてしまう。低血糖になるのを防ぐために、飴を食べているのを同級生に「うらやましい」と言われた、とこぼしていました。

 がん(悪性新生物)も生活習慣病に含まれていますが、遺伝やウイルス、アスベストが原因のものもあれば、そもそも原因不明のものもあります。それを一緒くたに、生活習慣病に含めるのは、いかがなものか、と考えてしまいます。

 かつて胃がんは、塩分の摂り過ぎが原因ではないか、と言われてきました。また、がんの死因の上位にも入っていました。

 「日本人は、和食中心の食事をしていて、味噌汁や漬物等、塩分が多いものを食べているからではないか」と、当時は言われていました。

 しかし、最近では、胃がんの主な原因は、「ピロリ菌感染である」と、言われるようになりました。

 「昔の人は、井戸水を飲み水として使っていたこともあり、その中にピロリ菌が含まれていたため、感染して胃がんになったのではないか」と、現在では考えられています(もちろん、それ以外の原因として、喫煙や塩分の摂リ過ぎ等も言われてはいます。)。

 また、「国民の2人に1人はがんにかかる」 と言われていますが、そのほとんどは老化が原因と考えられています。

 細胞は死んでしまうので、遺伝子(DNA)情報をもとに、細胞分裂をして新しい細胞が作られていきます。

 しかし、正確に複製されず、エラーを起こしてしまうことがあります。

 たとえエラーを起こしても、そのほとんどは死滅するそうですが、死なずに変異してしまった細胞が分裂を繰り返すと、がん細胞化してしまう、というメカニズムのようです。

 ただ、実際には、がん細胞化しても免疫機能によって退治されるようです。

 そのエラーを起こしやすくなったり、退治されにくくなったりする大元の原因が、老化のようです(それにストレスや生活習慣といった環境因子が加わる。)。ただし、あくまで老化が原因とされているがんの場合です。
※がんに罹患されている方など、不快な気持ちにさせてしまったら、ごめんなさい。

 わかりやすく例えると、コピー機で複製しても、全く原本と同じというわけにはいかず、色の違いがあったり、汚れがついたりすることがあります。さらに、複製したものをコピーしていくと、その過程でだんだんと異なったものに複製されていきます、そんなイメージです。

 仮に生活習慣が原因であったとしても、誰も好き好んで病気になるわけではありません。

 また、それ以外の原因であったとしても、「自己責任」などと言って、誹謗中傷することは許されないことです。

 「予防できる」という点を強調したかったのだと推測されますが、「生活習慣病」と言われた場合に、差別や偏見につながりかねないことも考えてほしかったと思います。

 「後期高齢者」という名称もそうですが、頭のいい人たちが考えたはずなのに、なぜ言われた当事者を不快にさせるかも知れない、ということを想像できないのでしょうか。