知っている人も多くいると思います。国際協力に携わる人の必読書とも言われているこちらの本。

 

 

先日この手法を生み出したNPO法人ムラのミライさん(http://muranomirai.org/)が主催する、メタファシリテーション講座のSTEP1に参加をしてきました!「なぜ」と聞かない、事実質問をする、といった技術の部分がフューチャーされがちですが、私が講座で学んだのは技術を支える「哲学」とも言える、対話相手と接する際の姿勢と精神でした。講座の内容や学んだことについて、講師の宮下さんの言葉もお借りしながら、振り返りも含めてこの場で紹介をさせて頂きます。

対等な関係を築くためのメタファシリテーション

「対等な関係とは自尊心を高め合い、しんどいことを分かち合える関係であること。」講師であるムラのミライ専務理事の宮下さんは、講義の冒頭でこう仰いました。逆に言うと、相手の自尊心を下げてしまうようなやり取りをする関係は、対等な関係では無いと言うことです。

相手の自尊心を下げてしまうようなやり取り

自尊心を下げてしまうやり取りについて、例を挙げます。(講座でも事例を紹介されていましたが正確に書けないので、こちらの事例は私が作ったものです。)
 
皆さんはいま、スタッフ会議に出席をしています。会議ではそれぞれのスタッフは、自分が抱えているプロジェクトの進捗について報告をする必要があります。あなたのプロジェクトは…実はあまり上手くいっていません。しかしながら会議でそんなことを報告すると上司から怒られるのではないか、とあなたは心配をしています。そんな心配をしている内に、あなたの出番が回ってきました!そして上司はあなたにこう問いかけます。
 
「君のプロジェクト、どう?」
 
あなたはとっさに「は…はい!問題ございません…!」と答えます。上司は「そうか。何か問題があったら、報告するように。」とだけ返し、会議は次の議題へと進みました。
 
如何でしょうか。もしかしたら心当たりのあるシチュエーションかも知れません。会議が終わったあと、あなたはきっと「いやぁ…きちんと事実を報告した方がよかったかなぁ…」と暗い気持ちになってしまうことでしょう。この時、あなたの自尊心は下がっているといえるかも知れません。

事実を引き出し、自尊心を高めるファシリテーション

メタファシリテーションが最初に目標とするステップは「こんなこともしたなぁ、あんなこともしたなぁという事実を思い出してもらうことで、相手の自尊心を高める」ことと講師の宮下さんは仰られていました。さてさて、ところで事実とは一体何のことでしょうか?講座の中では以下のように説明をされていました。
 
 
しかしここでまたポイントとなるのは「事実に関することなら、なんでもかんでも聞きまくれば良い!」という訳では無いことです。

無いことやできていないことを聞く、しょんぼり質問はダメ!

またまた例を挙げます。(こちらも自作事例です。)次は皆さんにNGO職員になってもらいます。ある村へ調査にいくと、そこで荒れてしまった畑を見つけました。その畑について詳しく知るために、村長さんにお話を聞きに行きました。

 

あなた (以下あ)「あの畑はいつできたのですか?」

村長さん(以下村)「5年前です。」

あ「誰が作ったのですか?」

村「日本のNGOの支援で作られました。」

あ「NGOの支援はいつまで続いたのですか?」

村「3年前までです。それ以降は村で管理することになっていました。」

あ「畑の管理の責任者は誰だったんですか?」

村「…私です。」

あ「畑が荒れてしまったのは、いつ頃からですか?」

村「2年半ほど前です。」

あ「NGOが去ったあと、最後に畑の手入れをしたのはいつですか?」

村「2年半より、少し前にしたのが最後です。」

 

如何でしょうか?あなたは確かに、事実しか聞いていません。しかしこのやり取りでは、村長さんがとても辛そうですよね笑。もちろん課題を把握したり、解決したりするために「無いこと」や「できないこと」を聞き出すこともあるそうですが、それは講座のSTEP2かSTEPでするそうです。こんな質問を講師の宮下さんは「しょんぼり質問」と表現されていました。

 

※イメージ

 

あることやできていることを聞く、イキイキ質問をしよう!

同じ場面で別の例(こちらも自作です。)を挙げます。同じように調査に来たNGO職員として村長さんに話を聞くのですが、次は村長さんの家にあった農耕具?らしきものについて尋ねてみます。

 

あ「これは何ですか?」

村「○○という、道具だよ。畑を耕すのに使うんだ。」

あ「へぇ、村長さんはこれを使って畑仕事をしていたのですか?」

村「もちろんだよ!」

あ「これはどうやって使うのですか?」

村「これをこうやって…(簡単に実演。)」

あ「意外と使いこなすのが大変そうですねぇ。ここの村の人は皆使えるのですか?」

村「私が村の若い者に教えたからねぇ!」

あ「へぇ!すごいですねぇ!!では今はこの村には何人くらい、村長さんが教えた人がいるんですか?」

村「それがほとんどの者が村の外へ仕事に出てしまってねぇ…。」

 

こちらは如何でしょうか?先ほどの例と違って、村長さんがイキイキと質問に答えている様子が浮かんではきませんでしたか?講義の中では名付けられていなかった(と思います)が、私はこれをイキイキ質問と名付けます!まだしんどいことを分かち合えるまでの関係が構築できていない段階では、このようなイキイキ質問をすることが重要です。

 

※イメージ

 

イキイキ質問は、自分が知っていなくて相手が知っていること、相手が話し出すと止まらなくなるようなトピックを選ぶと更に効果的です。相手が教える立場になることで、関係性はグッと対等に近づきます。

まとめ

メタファシリテーションにおいて重要なことは「相手と対等な関係性」を創ることだと感じました。

 

そのためには

・相手の自尊心を下げるような質問をしない

・無いことやできないことばかりを聞かない

・あることやできることについて聞く

ことが、どうやら重要なようです。

 

さて、その2でようやく、手法の中身について振り返っていきたいと思います。

ちなみに冒頭で紹介した本とは別に、もう少し薄くて価格的に優しいこちらの教材も出されております。

まずはサクッと、勉強したい…という方は、こちらもオススメです。

 

 

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