前回の記事から、またもや2年近くの間が空いてしまいました。
コメントを頂けた方もいるのに、大変、申し訳なく思っております。
今回は、
あがり症など神経症の症状について書いてみたいと思います。
あがり症の場合は大勢の人前で話をしたりする時に緊張してしまい、手や足が震えてしまうとか、声が震えてしまうという形で起こってくることが多いですが、こういう震えの症状と共に、顔が赤くなってしまうとか、汗が異常に出てしまうとか、人の視線が気になってしまうといった症状が出ることも多いものです。
ただ、いずれの、あがり症の症状においても言えることは、周りの人から変に思われたらどうしようという不安が、その根底にあると言って良いと思います。
つまり、この不安だけに目を向け、これを無くそうとしてしまうために、震えや赤面、汗といった症状が起こってくるものなのです。
そして、どういう症状が起こるかは、その人が人から見られて一番、恥ずかしいと考えているところから決まってくるものなのです。
つまり、人前で字を書く時に手が震えてしまうことが、人から一番、変に思われると考えている人は、書痙という症状が起こってくるのです。
これに対して、人前で顔が赤くなってしまうことが、一番、恥ずかしいことだと考えている人は赤面症という症状が起こるものなのです。
このように、あがり症のどういう症状が起こるかは、その人の考え方一つで決まってくるということなのです。
あがり症以外にも神経症には強迫神経症や不安神経症、自律神経失調症といった症状がありますが、これらに共通するのも「死の恐怖」や不安に対する「とらわれ」だと言えるのです。
そして、この「とらわれ」は森田療法の学習をしていく中で自覚が深まってくると、これに比例して薄れてくるものなのです。
そして、この結果として、あがり症を初めとした神経症の症状が改善してくるものなのです。
今はあがり症などの神経症の場合でも、精神科や心療内科の病院に行くと、うつ病と診断されてしまうことが多いものです。
しかし、あがり症などの神経症の場合は、抗うつ薬などをいくら飲んでも、これでは改善はあまり期待できないと思います。