物事には必ず裏と表、光と影が存在している。
そうして生み出された立体感を現実として受け入れている人が多いと思います。
僕もそうだし、そう無自覚に学習してきたのは僕らだから。
けど本当にそうなのかと考えると少し思考にドラマが生まれますよね。
僕が小学1年生の時にアサガオを観察して絵を描く授業がありました。
先生は自由に描いて良いからね!と言っていたので僕はアサガオと一緒につまらなそうに絵を描いている同じクラスの男の子を一緒に描いてみたんです。
その男の子はいつも大きな声で返事をしたり、率先して学級委員を引き受けるようなとても優しい元気いっぱいな子でした。
ですがアサガオの観察の時だけすごくつまらなそうにしていたのが僕の観察していたアサガオの隙間から見えたんです。
あの子も嫌な事ってひとつはあるんだなぁと当時僕は何かを感じて絵に残したいと思ったんだと思います。
後から先生にやんわりとこういう絵は描いちゃダメだと言われました。
子供ながらに絵を描くのもなかなか不自由だなぁと感じていたのがとても記憶に残っています。
だからこそ縛りや誰かの指示ではない絵が描ける今だからこそ描ける物事の二面性を表現してみたのが今回のキャンバス絵です。
黒豹が威嚇しているように見えます。
ですが彼は綺麗な白い花を大切にしているようにも感じます。
彼の見つめている先にいるのはどんな現実か…
と言った人によって解釈が変わるものを表現しました。
皆さんの世界には彼の先に何がいますか?
それがきっと今かかえる不満や恐れているモノの存在なのかもしれません。

