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燃えろ!ロボコン28話です。

タイトルからは「ロボコンがパパの会社へ行って巻き起こす騒動記」的な印象を受けます。その手のエピソードはいろんな作品で見られる定番的なものであり、また実際にこのエピソードはそういう部分もあることはあるのですが、物語の本質は別の部分にあります。


結論から言うと、この話の主人公はパパです。演ずるは渡辺いっけいさん。


作品の性格上、マンガ的に誇張されすぎな展開もあってどこまでリアリティを求めるか、また感ずるかが非常に難しいところではあるのですが、思うところがあったのは次のようなポイントです。


(1)冒頭、パパが酔っ払いながら帰宅するシーン。

何を飲んだくれているのか?本人が全部独り言で説明してくれますが、組織変更で仕事が変わり、かつ係長から平に格下げ!ずいぶんかわいそうなお話で、「家族になんて言えばいいのか」というのももっともな悩みです。しかし翌朝のシーンのママのセリフから見て、パパはすぐに、すべてを説明したようです。言うべきことは隠さずに言う夫と、その気持ちに配慮して励ます妻。非常にいい関係の夫婦と言えます。

…え、私ですか!?そそそれは聞かない約束というものです…


(2)来客時に、お茶出しを女性社員に頼むシーン。

二人の女性社員に、それぞれ頼むものの断られてしまいます。この作品中の描写としては「若い女性社員にも舐められてるパパの、失敗シーンをコミカルに」ではありますが、現実的には「結局指示に従わない若い女性社員」というのはかなり厳しい存在です。一番の被害者は上司(すなわちこの場合はパパ)…ではなくまじめにやってる女性社員ですね。「まったく今時の若い女ってやつは」などと一括りにして評価を下げられてしまったりするわけですから。


(3)会長がオサムを諭すシーン。

雑用係のおじさん、のフリをした会長は、銅像のシーンでも説明されるようにこの会社の創設者であり、1代でこのビルを建てたのだとすればすごい人です。(最初の画像で映っているずいぶんでかいビルですが、実はコレは埼玉県戸田市の文化会館です。探訪したことはありませんが) そして「サラリーマンというものは、頭を下げたくなくても下げなきゃいけないこともあるんだよ」とオサムに語るところを見ても、対内的にも対外的にも人間関係や礼儀をきちんとしてきた人だというのがわかります。ただ、現社長の教育――父として息子に対し、元社長として次期社長に対し――だけはヘタだったようですね。残念ながら。


(4)ラスト、真相が暴かれて事なきを得るシーン。

とりあえずハッピーエンドではあるのですが、よく見直してみると、最初から味方だった会長こそ謝罪しているものの、社長とその愚息が謝るシーンはありません。この2人は、ここまでの展開から見て自分が悪くても謝らないタイプでしょう。自分が悪いのに「俺に恥をかかせやがって」などと逆恨みしそうな。だとすれば他の社員からも嫌われていて、パパは他の社員からその勇気を賞賛されることでしょう。同時に社長からは今後目のカタキにされて仕事がやりづらくなりそうです。しかしおそらくパパは、そこまで覚悟してでも息子に濡れ衣を着せることはしなかった。立派です。


HIRO WORLD ブログ-パパとオサム

…というわけで、数ある燃えろ!ロボコンのエピソードの中でも特に「子供よりお父さん向け」と言える一本なのですが、問題はレンタルしかもVHSしか存在せず、現在ではほとんど視聴が不可能なことです…早くDVD化してくれー!!



ちなみにロビーナちゃんはほとんど登場しませんのでそっちの期待はしないよーに(´∀`)