ちょいとしたきっかけで、半年ぶりの更新!!

話題の映画、ソーシャルネットワーク観に行ってきました。

面白さは・・・まあまあ。アメリカのハーバードみたいなハイレベルの大学の中でも、学生間の社会的な格差が大きいってとこらへん、話として面白かった。

ドラマの内容は、パソコンおタクが女にモテたい一心でSNSを立ち上げて、一旗揚げたはいいけどリアの人間関係にますます苦労する・・・というもの。人間性の希薄な主人公を描くだけに内容自体も薄くなりそうなところを、巧みな台詞回しと演出で最後まで飽きさせずに観させるところには感心しました。もう少しユーモアが入るとSex and the Cityみたく人間くささが出て、もっとよかったような気もします。

さてオメガさん・・・見つけてくれたかな??

Hiro's Room-iphone

いよいよ iPhone 4 が発売されますねえ~
カッコええなあ~欲しい!!

でもDocomoユーザーとしては乗り換えの違約金がつらい・・・
友人NもSoftBankの着信は最悪だと言ってましたし。
ええかげん、Docomoでも使えるようにならんやろか?

ちなみにその友人とLAに行った時、iPhoneをローミングして
カーナビ代わりに使わせてもらったんです。まあ便利です
から、筆者もうらやましくて。

ところが数時間後、彼のiPhoneにSoftBankからメール着信。
「今月のパケット料金が30,000円を超えましたのでお知らせします」

・・・( ̄□||||!!ナンデスカソレハ!?
そんなら、もちょっと前に教えたらんかい~~~!!!!

みなさんも・・・気をつけなはれや!




車のない我が家では、家族で近場を散策するのがレジャーになってます。
が、意外とこれまで京都らしい観光地は行ってないことに気づきました。
まあ、京都在住の人は、みな案外そうなんでしょう。

というわけで、今日は京都随一の観光名所である清水寺から攻めてみました。

Hiro's Room-清水2
3年坂。一昨年の秋に留学時のボスをつれて来て以来です。
いいお天気でした。


Hiro's Room-清水1
清水の舞台。実際舞台の上にいるより外から見た方が圧巻。

京都の観光というと、どうしても寺社仏閣が多くなります。
無宗教の筆者としては拝観料をとられるのが、どうもしゃくに障るのですが
まあ、ここはさすがに大人300円の価値ありです。
(それでも税金は払えよ・・・!と思いますが。)

帰りに、烏丸二条近辺の老舗酒造「キンシ正宗」に立ち寄ってみました。
これまた、近くにいながら案外知らんもんです。

酒蔵兼お店だった200年ものの町屋が保存してあって、中を案内してもらえ
最後に日本酒の試飲ができます。

なかなか風情のある場所でした。
町家の中庭には井戸があって、名水飲み放題です。

Hiro's Room-正宗

試飲させてもらったお酒は夏限定仕様だそうで、辛口のあっさりした
タイプでした。きりっと冷えてて、うまかった。

安上がり、かつ楽しい一日で、しばらくは京都めぐりがマイブームに
なりそうです。




最近NYに行った友人のブログを読んでは、うらやましがる毎日・・・
皆様は、いかがお過ごしでしょうか?

今日は日曜日でしたが、補聴器関係の勉強会のため大阪出張。
評議委員会に出席したら、しゅっと帰ろうと思ってたのですけど。

委員会でいきなりのご指名で、次年度の幹事代表として締めの挨拶をすることに。
うーん。立場上しかたないんですけど・・・( ̄ー ̄;

ますますNYがうらやましく感じた、今日このごろでした。



内耳再生機能維持 に関わる研究で、日本人研究者の素晴らしい成果が次々と世に出てきてますね。
NYの友人、がんばれ~~!!
まあ、私もボチボチと。


2年半ぶりの更新!!!
この間、色々ありました・・・と言いたいところですが、振り返れば何の変化もない日常でした。

友人がNYに行ったのを機会に、またボチボチ打ってみようかと思います。
みなさん、よろしく~。


無事、日本に到着しました。実家にたどり着いたのは26日の午前0時くらい。

予約していたフライトがクルーの不足でキャンセルになったので、えらい時間がかかりました。

結局、サンフランシスコ経由のはずが、成田→羽田経由で関空着。あー疲れた・・・。

明日は朝から住居探しに行ってきます。

ちなみにこのブログ、もはや『米国滞在記』ではありませんが、気の向いた時には、また更新するつもりです。


いよいよ明日、米国を発ちます。朝4時出し、サンフランシスコでトランジットして、日本への入国は翌日の夕方になる予定。

思い返せば、言葉も知らぬまま渡米した呑気な筆者を、この国は暖かく受け止めてくれました。その懐の深さには、感謝の気持ちで一杯です。

たとえば、多くの教会では、無料の英会話クラスがあります。実生活でも、ラボでも、誰もが筆者のつたない英語を一生懸命聴き取ろうとしてくれました。

他国籍の子供も分け隔てなく学校教育してくれますし、英語を母国語としない子供には、公費で英会話の特別レッスンをしてくれます。

そして息子は、この地で生まれたというだけで国籍をもらえました。日本で生まれ育つと、強い国籍を持つことの大切さが分かりにくいのですが、多国籍社会のアメリカではそれを実感します。

外国への出入国や、そこでの就職活動は、すべからく国籍に左右されます。国籍は『差別』が全世界的に許容されている、人として唯一のパラメーターかもしれません。

さて、筆者がこの国に暮らして、一番強く感じたことは、この国の豊かさと、日本がアメリカに比べてはるかに貧しい国だという現実です。

誤解を避けるためいうと、ここで言う『貧しさ』とは言葉そのまま、『物理的に貧乏』ということで、精神的な豊かさとはまた別の問題です。

GNPがいくら世界第ニ位であろうとも、国民の生活を考えれば、『ウサギ小屋』と表現される(コメント参照)狭い住居に住み、休みもとらず、朝から晩まであくせく働いて、アメリカの1.5倍は高い物価を払って暮らしている。これは、人生観とか文化とは全く別に、明らかに『貧しい』。

実際、市場為替レートベースによる一人当たりGDPはアメリカの$42,000に対して日本が$38,000で、一割の違いしかありませんが、物価水準を 加味した購買力平価ベースにおきかえると、アメリカ$40,000ドルに対して日本が$30,000と、差は25%になります。

さらに、日本人の労働時間あたりのGDPはアメリカの70%ですから、総合すればやはり大きな差になります。

では、アメリカの豊かさの源は何か?
それを考えると、以下が大きな要因としてあげられると思います。

1)豊かな国土と資源
2)軍事力、経済力を背景としたグローバリゼーション
3)虚飾を嫌う、効率重視の国民性
4)高い技術力を生み出す教育システム
5)人種の多様性
6)女性の社会進出が進んでいる

あえて細かいことは書きませんが、少しだけ。教育システム、特に科学教育に関してアメリカのシステムは実にうまくできています。大学院からポスドク、そしてテニュアトラック取得まで、一貫して研究者をサポートし、モチベーションを高めるシステムが機能しています。

さらに、小学校の先生の多くがPhDを持っていることも特記すべきことです。理系離れの進む日本とは対照的です。

意見が分かれるところかもしれませんが、人種の多様性もこの国の活力源になっていることは間違いないと思います。

こういった良い点は、日本も見習っていくべきでしょう。

ともあれ。おかげさまで、楽しく、充実した留学生活を送ることが出来ました。ありがとう。そして、さようなら!

今日は最後の出勤日。ラボの皆とお別れをしてきました。

面倒見が良くて、筆者も色々お世話になったDr. Mは、最後まで筆者にアドバイスをくれました。

紅一点のDr. Aが涙ぐんでるのをみた時は、筆者も思わず泣きそうになってしまいました。

Dr. Fは、ラボと筆者の写真を沢山とって渡してくれました。

同じく日本人のDr. Sとは、今日もラボを出る10分前まで一緒に仕事をしました。

この2年半、楽しく充実した研究生活を送れたのは、皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。



その帰り道、いつも過ごしてきたビルを振り返り
NIH4
いつもと変わらぬその姿に一礼し、キャンパスを後にしました。

ありがとう。お世話になりました・・・!

NIH1   NIH
NIH(National Institutes of Health;国立衛生研究所)は、年間予算約3兆円、うち85%が全米の大学を含めた研究施設に支給され、全米の医学・生命科学研究費の約50%をまかなっています。

このNIHのグラント(助成金)は、極めて公正かつ厳密な審査(peer review)を経て各研究者に支給され、その競争的資金分配がアメリカのアカデミズムの根底を支えています。

NIH内部の研究所は、残りの15%、約4500億円の予算を持つ世界有数の大規模な研究所。ベセスダのメインキャンパスには18000人の従業員、5000人の研究者、3000人の留学生、400人の日本人がいるそうです。

NIHには27の研究組織があり、NIDCD(National Institute on Deafness and Other Communication Disorders;聴覚・伝達障害研究所)はその一つ。NIHの約1%の予算を持ちます。

NIH内の研究はグラントを獲得する必要なく、各ラボに分配される年間予算の中で行われることになります。その点、時間の多くをグラント獲得に費やさなければならない外部の研究室に比べ、比較的自由度の高い研究ができることになります。

もちろん予算は無条件に与えられる訳ではなく、4年に一度のpeer reviewにより、ラボの機能評価が行われて、適正な研究活動がなされているか審査を受けます。

たとえば筆者のラボだと、ボス(PI)1人、スタッフ1人、ポスドク4人、学生4人の10人構成。年間の予算は、人件費を含めて1億円を超します。この予算の中からPIは、自分の必要とする人材を雇うことができます。

筆者が来た当時にはスタッフ2人、ポスドク2人、テクニシャン1人、学生1人の構成でした。アメリカではテクニシャンもFTE(full time employee)となれば、かなりの高給取りですから、ポスドク2人分に相当したのでしょう。もちろん、極めて優秀な電顕のプロフェッショナルでした。

昨年当ラボで行われたpeer reviewでは全米および海外(イギリス)から3人の研究者が来て、ラボの機能評価を行いました。

peer reviewの予備審査として提出する原稿は、ラボの研究の方向性、過去4年間の成果、今後の展望と予備実験の結果を詳細にまとめたもので、約30ページにわたる小冊子でした。もちろん、これでもNIHの外部の研究室がアプライするグラント申請に比べれば随分簡単なものですが。

過去4年間の業績はpeer reviewで最も重視されるところです。一般的な基準として、筆者のラボの規模であれば、4年間にCNS (Cell, Nature, Science)などトップジャーナル、もしくは当該分野の一流ジャーナル(Neuron, JCBなど)に3本以上採択されることが条件になるそうです。

一定以下のランクのジャーナルは、数が多くても全くカウントされません。これはインパクトファクターの総合値で評価する日本のシステムと対照的です。たとえば、NeuroscienceのラボであればJN (Journal of Neuroscience)もしくは同等以上のジャーナルのみカウントされるようです。

では、reviewに失敗した場合にはどうなるか?テニュアトラック(終身雇用)の権利を持つPIの場合には、クビになることはありませんが、予算がつかず、スタッフのポストも奪われ、実質上研究の継続が不可能になります。非常に厳しいシステムです。

そして、4年に3本というのは最低条件で、理想的には一人の研究者につき3年に1本は上記のジャーナルに掲載されることが望まれます。実際、当ラボの過去の業績はそれを上回るのですが、これをコンスタントに続けていくことは容易ではないはずです。

もともとNIHでテニュアをとること自体、かなりの難関だといいます。それだけ、研究者にとって魅力のある職場なのでしょう。もちろん、給料自体は私立の研究施設の方がはるかに良いのですが、リソースと資金に関しては、世界で最も恵まれた環境だといえます。

ちなみにテニュアをとったPIには定年がありません。ですから、中には90才近いPIもいるのだとか。そこに至るには並々ならぬ才能と努力が必要になりますが、人生の最後まで最高の環境でサイエンスを続けられるのは、すばらしく幸せなことだと思います。

さて、そんなNIHで短いながらも2年半の留学生活を送ってきましたが、いよいよ明日が最終日になりました。お世話になった方々と、筆者にとってすばらしい修行の場であったキャンパスに、最後のお別れとお礼をしてこようと思います。