土曜日
納骨堂からの帰り道
着信があった
義理姉からだった
電話に出たら
遠くから
義母の泣く声が聞こえてきた
義母は
抗がん剤治療中の
息子の様子を知りたいから
日本の嫁に会いに行くと言ったそうだ
義理姉たちは
これ以上隠し続けるのは
難しいと考え
義母に話した
〇〇は空の国に行った
と。
電話の向こうから
ずっと義母の嗚咽が聞こえてて
私も涙が止まらなかった
義理姉は
義母は養老院から1日外泊して
今日は自宅でひとりで過ごし
明日の午後、養老院に戻るから
明日午前中
義母に会いに来れるか?
と私に聞いた
はい。
と、私は答えた
電話を切って
苦しくて胸が張り裂けそうだった
義母が今、いったい
どんな気持ちで居るか…
旦那さんを
世界で1番 愛している
義母と私だから
今の義母の気持ちが分かるのは
私しか居ないから
そのまま何も持たず
義母に逢いに向かった
義母宅に着いたら
義母がひとり
ベッドに横になっていた
お義母さん、私が来ましたよ
耳が遠い義母は
私の声が聞こえなくて
近くに行ってまた
お義母さん、私が来ましたよ
そう声を掛けた
私の顔を見た義母は
起き上がり
大声で泣いた
どうしたら良い?どうしたら良い?
私が行かないといけないのに…
どうして?どうして?
どうすれば良い?どうすれば良い?
逢いたくて、逢いたくて…
どうしてこんなことに
どうしてこんなことに
義母を抱きしめながら
ごめんなさい、ごめんなさい
私は、それしか言えなかった
義母といっぱい
旦那さんの話しをした
今まで話せなかったこと
旦那さんが
どんなに一生懸命治療をしてきたか
病気になってから
お義母さんに申し訳ないと
旦那さんが涙を流したこと
2人で沢山話して
2人で沢山泣いた
日が暮れてきて
義母をひとりにしたくなくて
今日は泊まって行きますね
そう言うと
義母は少し安心したように見えた
その日は
義母のベッドの横に
薄いお布団を敷いて
一緒に眠った
オンドルの床は
少し硬かったけれど、暖かかった…