仕事が相談業務なので、定期的に開催される事例検討会の会議に出席しています。



私みたいな民間の福祉相談員だけでなく、行政の窓口担当やらケアマネやら、本当に色んな業種の方も一緒です。

先週の事例は、関わった方が自死されたケース…。
事例の内容は当日発表されるので、本当に不意打ちでした。



そのケースを担当された相談員の方は、泣きながら事例を発表され、たまたま近くの席にいた私ももらい泣きしてしまい、必死にメモを取るふりをして下を向き、涙を隠していました。



業務のことなので具体的な内容は書けませんが、最後、アドバイザーとして参加されている、長く精神科病院で勤務された方の言葉がすごく印象的だったので、自分の備忘録のためにも記します。


…宗教的な価値観とか、そういうのはよくわからないが、人の人生の終わりがいつになるか、というのはもう生まれた時点で決まっていると私は思う。
支援で関わることで、多少それを後ろにずらすことはできたとしても、でもそれはきっと一時的。
精神科に入院している方を、何名も何名もたくさん担当したが、なぜ今このタイミングで、ということは本当に何度もあった。
精神疾患は、脳機能の大きな低下。脳の機能がダメージを受けて、壊れてしまったということ。脳が正常でなくなってしまったということ。
寿命は身体の衰えによるものだけでなくて、脳や精神によるものもある。

繰り返しになるが、どんなに支援チームで最善を尽くしても、なぜ今というタイミングで、自ら終わりを決めていった方は何名もいた。

だから、支援の最善を尽くしても、他人の命の長さは、まわりの人間が操作できない。神様という言葉を使う人もいるが、命の長さやその終わりは、人以外の力が大きく働くことがあるということも、どこか頭の片隅においていてほしい…



いつも会議で理路整然と説明され、困難事例にアドバイスされる、その先生の、何だか違う一面を見た気がしました。


うまく言えませんが、どうせ終わりが決まっているから何をやっても無駄、ということでなく、終わりがあるからこそ、最善を尽くさねば。

私はそんな風に思いました。