今回は「子供のあせも」についての記事です。
子供はとても汗っかきです。
新生児期~成人にかけて汗腺の数はかわらず、200万~300万個と同じだからです。
子供は汗腺の密度が高く、体内の水分量(小児は体の70~80%は水分。大人は60~65%が水分。)も多いために、大人より汗を多くかきます。
汗は主にエクリン汗腺という汗腺から分泌されます。エクリン汗腺からの体温調節の汗の量は、額が一番多く、次に頭皮、体の他の部位、手掌、足底の順になります。
発汗調節能は、2~3才頃に完成します。
汗は、99~99.5%が水分で残りの1~0.5パーセントがその他の成分で、肌に潤いを与える天然保湿成分や、抗菌ペプチド(病原微生物を殺菌、自然免疫を強くする)、免疫グロブリン(分泌型IgA:病原体の侵入を防ぐ)も含んでいます。
あせもとは、汗疹のことです。汗疹は、大量の汗でエクリン汗管がつまり、汗の流出が障害されたときにできます。
汗疹は、汗管の閉塞する部位によって3つに分類されます。
① 水晶汗疹:角層内あるいは角層直下で閉塞。透明な小水疱で、掻痒も炎症もなく、1~数日で消退する。自然治癒します。
② 紅色汗疹:表皮内で閉塞。痒みや炎症がある紅色小丘疹。細菌感染があると、硬く触れ、ブドウ球菌による感染症である「汗腺膿瘍(あせものより)」になります。紅色汗疹は短期的にステロイド外用。汗腺膿瘍は抗生物質投与。
③ 深在性汗疹:真皮での閉塞。通常熱帯地方にみられる紅色汗疹の重症型。痒みのない蒼白色の扁平な丘疹が多発。
あせも対策としては、汗をかいたらすぐに着替えて汗をふきとること、あるいはシャワーを浴びることが大切です。
日頃からシャワー・入浴して肌を清潔に保つことであせもになりにくいお肌を目指しましょう!
あせもかな?と思ったら皮膚科を受診してくださいね。