安倍晋三の｢基地だけでなく中枢を攻撃する能力を持つべき｣という発言に罵詈雑言を浴びせる輩が多くいるのが私は実に腹立たしい。彼らの脳内は｢日本は戦争をしない国、9条がある｣という実に楽天的なものである。無知な彼らは戦争を｢日本が仕掛けない限り起こらない｣本気でそう考えているのである。
憲法は遵守すべきものである。その点は全く遺憾に思わない。しかし、憲法を含め国内法はあくまで｢内輪の約束｣に過ぎない。外国が守る必要は全くない。その点は9条の2項目が成立した時点で想定されていたはずだ。2項目により解釈の余地が生まれたのである。彼らはこのことを理解していないから｢戦争は起こらない｣と思っているのである。
私が本当に愚かだと思ってしまうのは、中枢に対する攻撃能力を｢先制攻撃｣の道具として｢実際に使用する｣と本気で考えているのである。持つこと＝使用すると思っているのか。彼らの頭には｢抑止力｣という言葉はないのか。全世界が軍隊を捨てるそれができるのなら｢抑止力｣などいらないだろう。しかし、時代は新たなる｢軍拡競走｣に向かっている。そんな時に日本が舐められていてはそれこそ国難が訪れるだろう。また、もし戦争になった時(彼らの頭にはそれはないのだろうが)国を｢守るため｣に敵の中枢を攻撃することになんの非難を浴びせられようか。
彼らは尖閣周辺の実態を知っているのだろうか。もう既に”半戦争状態”であることを。彼らは日本の空のことを知っているのだろうか。仮想敵国が｢意図的に｣領空侵犯していることを。それでいてまだ｢外交でどうにかなる｣｢9条があるから兵器は許されない｣など言えるのだろうか。力を持ち、やっとテーブルに着く。血生臭いが、それでこそ現代において｢平和｣がもたらされることを私たちは理解すべきである。