高校生の時、すごーく好きな人がいた。
田舎の共学の高校で、違うクラスだった子。
ちょうど廊下から、その子が座っている様子を見て、超一目ボレ。
目が大きくて、色白で、ショートヘアで。
HOME MADE 家族の「いつもいつでも」の歌詞がぴったり。
今でもこの歌を聴くと、その時のことが鮮やかに。
初めて君と会った場所 あれはそう、学校の放課後~♪
その子とは、友達の友達という関係から、少しずつ声を交わす
ようになった。
3年生の時、部活の最後の大会前にお守りを作ってくれた
こともあった。
廊下とかで会えば話しもするようになったし、普通の友達以上
には仲が良くなっていた。
けれど、付き合うことはなかった。それどころか告白すら
しなかった。できなかった。
彼女には、付き合ってる人がいた。それも俺が良く知る先輩。
駄目もとで告白してみることもなかったし、だったらあきらめて
他の子と付き合うということも出来たはず。友達の女の子が
紹介してくれたりもしたけど、俺の高校3年間、ほとんど
女の子と付き合うこともなかった。
彼女のことをずっと想ってた。好きだった。
学校がはじまれば彼女と会えるから、夏休みが早く終われば
いいとすら思った。
そんな彼女への溢れそうな想いを抑えきれずに日記を書いた。
日記なんて書く性分では無かったが。
日記には彼女のことだけではなく、進路とか将来への漠然とした
不安や、親や教師など大人への不満、俺自身に対するもの
足りなさを綴った。想いをぶつけることで、一種の開放感を味わって
いたのかもしれない。
あれから15年経った。いまだに女のこと、将来のことに対する
不安でもんもんと悩むことは多い。
そんな、気持ちをあの日のように綴ってみようと思ったことがある。
しかし、なかなか手が進まなかった。
この15年で、「大人になって気持ちが整理できてる」といえばかっこ
いいが自分に対する嘘のつき方が上手くなったようだ。
今思えばあの時の俺は青かった。