まだまだ台風にも気をつけなければならないですが、酷暑も一段落。
9月は仏事としてはお彼岸があります。
「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、お彼岸は一年に2回あります。
春分の日と秋分の日です。
この日は太陽が真西に沈む日です。
西というのは仏教では西遊記などにも使われるように
中国から見ても日本から見ても西に存在する天竺(インド)をさしています。
お釈迦様のいたインドは悟りの世界であり、亡くなった人は皆、悟りの世界へ旅立ったのだと。
悟ることをインドのサンスクリット語で「パーラミタ」、「到彼岸」と訳され、彼岸に到着することは悟ること、つまり彼岸とは悟りの世界のことと考えられました。
彼岸の逆は此岸(しがん)
彼岸とは、彼方(かなた)の岸・あちら側の岸、つまりあの世
此岸とは、此方(こちら)の岸・こちら側の岸、つまりこの世
太陽が真西に沈む日には西・つまり悟りのある世界・あの世にいるご先祖様に想いをはせる日です。
ここがお盆との違いで、ご先祖様を迎えるのではなく
ご先祖様に想いを届ける日であるので、お墓詣りなどこちらから出向くのです。
今年2020年はうるう年なので、
彼岸は秋分の日ですがその3日前、今年ですと19日が彼岸の入りで
22日が彼岸の中日で25日が彼岸明けになります。
ちなみに日本には祝日法という法律で国民の祝日を決めているそうですが、
秋分の日は祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶため祝日とする
と明記されています。
なかなかお墓のある故郷に帰省するのも難しい昨今ですが、
ほんの少しでもご先祖様を偲ぶ時間を作ってみたりしては如何でしょうか。