旧い金属製の鉄道模型をレストアするには、塗装剥離は避けて通れない案件。以前お話ししている「アリイ・ナカセイの103系」で山手線編成を目論んでいるが、これだと乗客にはありがたいが全車冷房車の編成になるので、模型的に冷房車登場後の過渡期の姿も捨てがたく、非冷房車を組み込む算段+10両を楽勝で引っ張れる強力な縦型モーターインサイドギア方式の車両、ということで旧いカツミ製品のジャンクを4両(モハユニット×2)ばかり入手した。
ジャンクとはいえ、足回りが調子悪ければ話にならないので、そこは慎重に選んだ。車体は塗り直すので多少剥げていても全く構わない。
届いた車体をバラして、パンタ、グロベン、窓ガラスや球管パーツを外しドンガラにした状態。この時に側面は真鍮素材というのは分かったが、妻面がどうも色合いが違うので試にサンダーで磨くと黄金ではなく銀色が出てきた・・。
模型の師匠に伺うと、なんでも当時「ブリキ製」もあったそうで「色合いから恐らく妻面パーツのみブリキでしょう」という教示を頂いた。なお、バラした下廻りも103系には似合わないDT21をDT22に換装。本来実車は車輪径の大きいDT33形台車であるが、模型でも11.5ミリ車輪となり、それゆえ車高調整が必要になることと、あまりDT33台車が出回っていないので外観の似ている中古のカツミ/エンドウ系のDT22としている。動力機構も調整して快調になったのは良かった。
その後ブログのフォロワーさんから教えて頂いた「強力塗装はがし液」を塗り込み、真鍮部分は綺麗に剥がれた。
一部剥がれた部分からこちらは側面も銀色・・ということはこれは車体全体がブリキ製・・らしい。先のモハ103は妻面をサンダーで磨いたので、はがし液の効果は不明であったので、このモハ102形は素直に塗り込んだ。しかし、剥がれた(塗膜が浮いてきた)のはごく一部で何日置いても変わらず、素材で効果が変わるのかは不明だか、こちらは結局全体を紙やすりとサンダーで磨く状態となったが、かなり面倒くさい作業であった・・。その後紙やすりの番目を変えて磨いて出来た傷を慣らしていった。
御覧の様にユニットで素材が異なっていたのが面白い。
大昔のプラレールの通勤電車銀バージョンや実車を見ていないので分からないが63形電車のジュラ電のイメージにも見えそう・・。
当時のカツミの通勤電車は近郊電車と妻面パーツが共通だったのか窓の表現がない。また全体の意匠も大ざっぱというか仄々としているというか、ドアの彫も浅いのでこの段階でスジ彫り強化で線をハッキリ出しておいた。塗装後に何処まで表現できているか分からないが・・。
同時に長年バラして放置状態だったカワイの路面電車も同様に剥離した。この路面電車はプロトタイプ通り、神戸市電400形にする予定だが、系統幕を開けないといけない・・。
そんなわけで仕掛品を少しづつ進めているが、今度はブログネタの仕掛品が増えてきて、どのお話から上げていこうか少々悩んでいる今日この頃・・。