このシリーズ、暫く間が開いたが②で日本高速の実車編をお届けして今回は続きで玩具編。

 今回は手元のコレクションからで、昔からの定番玩具と言えるイチコーのブリキとダイヤペットのミニカーをご紹介。先ずはミニカーから。

◇ダイヤペット

 子供の頃、ダイヤペットのミニカーと言えば我が家では超高級玩具であり、普段はトミカ生活だったので殆ど手にした覚えがなく、富裕層の友達のコレクションや何年かに一回のサンタさんや誕生日くらいであった。ゆえにバスシリーズも店頭で見掛けてはいたが、実際に手に取ってみていたわけでは無いので、馴染みという点では少し薄れる。只、件の富裕層の友達の家にあったこのシリーズの全日空のバスはよく覚えており、いつもそれで遊ばせてもらっていた記憶は消えていない。特に前輪のステアリング機構はお気に入りであった。

 我がコレクションはつい最近入手出来たものであるが、完璧なコレクター向けの完品はさすがに中古でも結構お高く、手が出ない・・。これはそれでも比較的きれいな個体で、そこそこリーズナブルであったので買ってみた。元は富士重工の国鉄ハイウェイバスを模した型でシリーズ全般で同じ車体の意匠違いとなる。ゆえに日本高速バスとしては架空の車両であるが、それでも同社の特徴である正面窓下のステンレス?の装飾は表現されており、これだけでもう同社のバスに見えるのが凄い。アクション的にはシリーズ全般同様のリアエンジン蓋開、前ドア開であるがドアは後ろヒンジ表現が面白い。このドア機構だと通常よくある前ヒンジ表現でも出来そうなものであるが・・。

 エンジンルームは子供の玩具お約束のメッキ処理で豪華なエンジンに見える。このミニカー、実は窓下に分割線があって車体は上下に分かれている。下半分はそこにオレンジの塗装を施しているが上半分は白塗装で、日本高速の意匠をシールで貼って表現している。子供の玩具なので、遊び倒された個体はそのシールが剥がれボロボロになっているものが大半であろう・・。尤も我がコレクションもそれなりに剥がれているのだが、色褪せが無いのが救いである。

 

◇ブリキバス

 我が家のコレクションはイチコーのシリーズで特大サイズから小サイズまで4点ある。

 小サイズはHOスケールより少々大きい1/65程度のものでこれも富士重工のハイウェイバスがモチーフと思われる。実際色違いで国鉄ハイウェイバスもあり、雰囲気はバッチリである。他、東名急行と何故か顔が観光タイプの都営バスもラインナップにあり、これらはまた別の機会に捉えたい。写真の個体は模型的色入れをしているので、オリジナルのままではないことをお断りしておく。

 続いて少し大きい個体。前面傾斜でヒゲあり顔なので、西工か三菱のB800系に見えなくもない。しかし、リアのウィンカーが矢印式の印刷という仕様。またナンバーも印刷されており「大阪2き48-10」となっているが、恐らくこれは架空。「大阪2」は大型は「か」だったと記憶する。次の48-00番台は・・。

 続いて大阪ナンバー車より更に大きいタイプ。最早プロトタイプが分からない「バス」という形をしているだけの個体。本来、デフォルメ物はあまり入手しないのだが、これを求めたのには訳があった。この項一番下の写真をご覧いただくとお分かりのように「神戸ナンバー」だったのである。地元ナンバー車ゆえに求めたのであるが、実はこのナンバーがブログ表題に繋がっているのである。そして48-00番台は上の大阪ナンバー車にも取り入れられたと想像している。

 詳しい方より、実は『日本高速自動車には神戸側の車庫が無かったはずでゆえに当時の割り当てナンバーである「神戸2き」も日本高速枠は存在しない・・』という見解であった。その後このバスを見つけてから・・。

 ボロボロのジャンク状態ながら同じ「神戸2き48-01」を付けた(印刷された)特大の日本高速バスも見つけ資料として入手したのである。これも富士重工の前面傾斜で実車のいすゞBH50Pを模した国鉄バスがラインナップされており、これはそれの意匠違いの製品である。車体のサイズに対し、少々タイヤが大きい気もするが50センチ近い全長は迫力があり、これのハンドル付きも製品にラインナップされていた。これを手にできるお子様はやはり富裕層だったと想像する。

 

 親ガメが子ガメを載せた図・・みたいであるが各車の大きさはこの通り。バスとしてのデザイン上のまとまりは上の2台が一番それらしく感じる。

 

 さてこの「神戸2き48-00」番台、日本高速自動車の割り当てでは無かったが、実はハイウェイバス繋がりで実際に払い出されているのである。この話題はこのシリーズの次回に・・。