ラインの仕事は、毎回毎回違う仕事だった。
ひたすらキャップの蓋を閉める作業。
空の容器を機械にセットする作業。
流れてきたボトルの向きを変え、キャップを押して閉まっているか確認する作業。
段ボールに内箱入りの商品を詰め、両面を透明テープでとめる機械に通す作業。
ファンデーションのパフをセットする作業。
このほかにもいろいろとあったけれど、何回か、上手く出来ないことがあり、交代させられて凹むこともあった。
特に箱の蓋閉めは、上手くいくときはスムーズに行くけれど、一度引っ掛かるとダメで、もたついてしまい、慌てるからもっとダメで、
「もういいですから、違う作業に移ってください」
と言われた。
ゆっくりなら出来るけれど、スピードを求められたら……無理。
あと、段ボール絡みの仕事でこういうものがあった。
試供品の入った箱を確認し、ひとつひとつ計測、その後段ボールに詰めて、八個入ったら計測、そしてガムテープで封をする。
というもの。
かなり忙しいのだけれど、そのうえに丁寧さを求められるものだった。
まず段ボールの底をガムテープでとめる時に端がそろっていなければならないし、ガムテープも真っ直ぐでなければいけない。
けれど急いでやらなければならないので、何回か失敗し、そのうちに、
「日乃さん、本館へ行ってください」
とお払い箱。
かなり凹んで、しょんぼりしながらお弁当持って本館へと移動した。
凹みに凹んだけれど、出来ないものはしかたがない。
けれどもその後の仕事で挽回し、なんとか綺麗に出来るようになった。
今までいかにいい加減に段ボールにガムテープを貼っていたかと……。
でもでも、その後のピッキングの仕事で、お菓子の入った箱を取り扱ったのだれど、その際の段ボールをとめるガムテープのいい加減なこと。
食品なのに、斜めだったり、浮いちゃってたり、中身がちょっとみえちゃってたり。
本当に場所によって違う。
ちがいすぎる。