2023年3月14日、「ミスター・AOR」こと
Bobby Caldwellが亡くなったそうだ。
体調が思わしくないとは聞いていたが、
とうとうその時が来てしまった。

初めて彼の歌を聴いたのは中学生の頃だ。
背伸びしたいお年頃だったのも手伝って
ふと洋楽に興味が湧いてきたので、
とりあえず手近なものを聴いてみようと
父が持っていたCDをいくつか借りた。

そこで出会ったのが1978年のアルバム

「Evening Scandal」だった。

ボビー・コールドウェル | イヴニング・スキャンダル＋1 | ビクターエンタテインメントビクターエンタテインメント公式サイト。ボビー・コールドウェル「イヴニング・スキャンダル＋1」の作品情報をご覧いただけます。

www.jvcmusic.co.jp

グラデーションとシルエットで構成された
ソリッドなジャケットデザインも含め、
何だかんだでかなりのインパクトを受けた

記憶がある。

まあ、洋楽を聴くという行為そのものに

ある種の優越感と自己陶酔感があったのは

否定しきれないが…
それでもボーカルと音使いに惹かれて
聴いているうちに好きになったのも

また事実だった。

きっかけはどうあれ、その「好き」は

形を変えつつ今も続いている。

ちなみに中学の頃から今に至るまで、
このアルバムの2曲目「My Flame」が

一番のお気に入りである。

つたない英文の知識と英和辞典を武器に
歌詞の和訳を試みたこともあったな。
途中で恥ずかしくなって止めたが。

ともあれ、自分にとってはBobbyの曲こそ
初めて触れる洋楽であり、そして初めて
好きになった洋楽でもあった。

そんなわけで、個人的に彼の歌は
一種のノスタルジーである。
ずっと心のどこかに引っかかってて、
ふとした時に聴きたくなるのだ。
だからウォークマンの中には彼の歌が
常に入っている。
いつでも聴けるように。

まあ現実を見ると、都会的で洒脱な
彼の歌が似合うような大人になれたとは
到底言えないわけだが…
たとえ身の丈に合わなくても、彼の歌は
特別な存在としてたぶんこれからも
心の中に残り続けると思う。

しばらくはヘビロテしながら通勤するか…

おわり

さらば風のシルエット