昨年のクリスマスイブにコロナ発症で急死してしまった私の兄
実家の曹洞宗とは違う宗教を信仰していましたので、生前は御仏壇にもお墓の墓石にも、手を合わせる事はありませんでした
その宗教では、亡くなっても戒名は付けないとの事でしたので
私は兄の意思を尊重し、吉田家の長男ではありましたが、戒名が付きましたお位牌は御仏壇には安置しない事に致しました
ただ、分骨しました遺骨は納骨前の法要時にお位牌が必要ですので、
お位牌の表に俗名を記した物を作る事に致しました
本日は、丁度お仕事にキャンセルが出ましたので、直ぐにお位牌を決めに萬松寺へ出向きました
萬松寺は大須の私のお店から直ぐ近くにあり、以前お客様からお位牌は萬松寺でも購入出きるよと教えて頂いていましたので、こちらで作って頂こうと思っていました
お位牌は、幾つか種類(型)がありましたが、兄も京都生まれですので
京型に致しました
こちらが京型といわれるお位牌です
表に兄の俗名を記し、裏に亡くなった年月日と享年を入れます
お位牌が出来上がるのは三週間後です
出来ましたら京都の菩提寺で法要をし、妹の私だけで納骨を済ませます
吉田家のお墓には、兄の誕生を喜んだ祖父母の遺骨もあります
こんなに早く孫がお墓に入って来るなんて、祖父母も驚くと思いますが
祖父は65才、祖母は54才で亡くなっていますので、何となく私は複雑な気持ちが湧きますね…
私はふと思うのです
兄が他宗教に入信していなければ
京都の実家で両親と暮し、安定した生活をしていたでしょう
町内でもきっと活躍し、菩提寺の役員をしていました父の後を継ぎ、和尚様のお手伝いもしていたでしょう
そして、何よりこんなに早くに亡くなる事は無かったと思います
兄は京都の実家を出ましてから
本当に苦労ばかりしていました
それでも、僕は幸せだからと
いつも笑っていました
でも、生きる事に大変な苦労をしているのは分かっていましたので
私は兄に会う度に助けていました
でも、その私の助けも兄が信仰する神様のお陰だとなるので、悲しかったですね…
お位牌が出来ましたら京都へ帰り
兄の遺骨を納骨します
やっと帰って来てくれたと、喜ぶ祖父母の気持ちを感じる事が出来ると思います

