もう2ヶ月も前の事ですが、今年も8月4日から12日までアメリカ・コロラド州・ボウルダー市に出張しておりました。

これまで成田空港から現地の最寄空港であるデンバー空港までは、アメリカ内の空港で乗換えを行わなければいけませんでしたが、なんとユナイテッド航空が成田←→デンバー間の直行便が就航したおかげで、今回はラクに行くことができました。
今年は現地で乗るためのロードバイク持参です。

・8月5~8日 RETUL Summit 、8月9日~ 10日 RETUL BIKE FIT Symposium


今年も世界のRETULインストラクターがRETULのボウルダーにある本部に集結しました。
国名もイギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、コロンビア、スペイン、オーストリア、チェコ、ブラジル、シンガポール、そして日本(伏見)が招待されました。今回も各ナショナルコーチやフィジカルセラピストなどバイクフィッティングに関係が深い参加者が集い、互いの関係強化や最先端のフィッティング理論を学ぶ素晴らしい機会になりました。
コロンビアのバイクフィッターのReneさんは初参加となり、中南米でもスポーツサイクルのバイクフィッティングに対する意識の高まりを見せていることがわかります。

RETUL Summitの様子1

RETUL Summitの様子2

RETUL Master Level Fitの様子


私にとって今回2回目となる講習会でしたが、前回と違い、各インストラクター達もなにやら緊張した様子。なぜなら、RETUL代表のTodd Caver氏とイギリスの理学スポーツインストラクターのJohn Dennis氏による私達各国の代表とするバイクフィッターの試験が行われるからです。

Todd Carver氏はいわゆるRETULのボスで、UCIプロツアーのTeam SkyやGarmin Sharpのバイクフィッティングは彼が中心となって行います。知識、研究、発言力ともずば抜けています。John Dennis氏は理学スポーツインストラクターで、イギリスでは自転車、トライアスロン、バドミントンのオリンピックチームのフィジカルケアを担当し、本人も現役トライアスリートでもあります。

こうした試験を行うことはやはり重要で、RETULとしてのバイクフィッティングの品質を高水準で保つために定期的に開催していくことが肝心です。

日本にこれまで来日している、RETUL University講師のオーストラリア人のNick Formosa氏 やイギリス人のMichael Smith氏も当然試験を受けました。
バイクフィッターとしての技量と分析力のプレゼンテーションを各自が行い、それに対する質疑応答。そして筆記試験。

特にRETULのバイクフィッティングでは医学用語も使用しますので、事前の専門用語(英語)の勉強は必須でした。

私は得意とするTTバイクのフィッティングでプレゼンを行い、多くの課題に対する回答をRETULのバイクフィッティングのプロトコルに沿うように丁寧に説明しました。
筆記も問題数も多く、時差ボケ&連日のバイクライドできつかったです。
この試験は2日間に渡り、後日無事に「PASS」の連絡を頂きました!

また同時に私達はRETUL マスターレベルフィッター の受講しました。 身体のアンバランスに起因するバイクフィッティングの対処方法を学びました。とても有意義な講習で、プロフェショナルアスリートから一般までの改善方法おける知識を得ることができ、今後に活かせればと思います。
RETUL公認(機材有)バイクフィッターのページ


バイクフィッティングの基本は日本ではBIKE FIT SYSTEMSの講習会で私が開催しております「BIKE FIT講習会」で学んで頂けますが、RETULはその上級であると考えて頂けると良いかと思います。プロトコルは違えど、人間工学に沿った物事の考え方の方向性に違いはありません。世界最先端の機材と理論を学ぶことができます。

現在日本に多くのBIKEFITのフィッターが活躍されていますが、是非RETULでさらなる知識を学んで頂きたいと思います。
特にタイムトライアルのエアロポジションに関する理論はRETULが一番だと思います。まだ11月のRETUL Universityに空き枠がありますので、是非ご参加下さい。合わせてBIKE FIT講習会も受けて頂くと、より理解が深まると思います。


8月9日~ 10日 RETUL BIKE FIT Symposiumにつきましては【その2】で書きたいと思います。

株式会社サンメリット
伏見 真希門(ふしみ まきと)