以下の文を少し前にThreads(スレッズ)に投稿しましたが、1週間前にこんなことが起こっていました。

保健の授業のことは当事者の間でも時々話題になりますが、ひなたは強い拒否感が出てしまいました。


『小4 トランス男子の我が子。
今日の保健「男女の体の変化」の授業のために、朝に保健室の先生から子供にあらかじめ説明があった。
それで本人も「大丈夫、受けられる」と言っていたそうだけれど、いざ授業となると、ワークシートに男女の体がどう変わってくるか書くときに、1文字書いたところで気分が悪くなったようでトイレ休憩をしたそうだ。
その後、先生が心配し別室で過ごすことになったそうだ。
放課後に担任から電話で「本人も受けたい気持ちはあるけれどきつかったみたいです」と連絡があった。
そして、次にもう一度体の内部についての授業があるとのことで、「それも後で養護教諭と様子を見ながら履修するという形を考えていますがそれが良いでしょうか?」と聞かれたから、
「本人は大丈夫と言っても実際の場になると大丈夫じゃないようなので、それで宜しくお願いします。」と言った。
普段は家でも学校でも明るく元気、勉強も好きなのに二次性徴などの男女の体のことになると強い反応が出てしまう。本人も理由とか聞かれても分からない。脳が勝手に、という感覚らしい。ただ、つらいのだけが伝わってくる。』


このことで、昨日はうちでひなたにより、

「ちびちび会議」(ひなた命名)が開かれました。


議題 どうやったら保健の授業は安心か?


ひなた「質問ありますか?」

私「はい。もし埋没しても保健の授業は無理なのでしょうか?」

ひなた「無理です。体が女ってことを思い出します。」

私「保健の先生と2人なら大丈夫なのですか?」

ひなた「保健室で2人なら泣いても大丈夫です。家でやるのも大丈夫です。クラスの皆の前では泣けません。さすがに恥ずかしい。」


そして、

私「女の体が嫌だと言うけど、女の体のどこがそんなに嫌なのですか?」

ひなた「自分の体のどこかが自分が女ということを嫌っていて…それがどこかは分からない、脳とか心臓とか、なぜかも分からないのです。自分の体の1部が、不明な理由で嫌っています。」


うん、一番怖いというかどうしようにも出来ない回答だね。

今後不安、前途多難です。

ここはどうにもならないまま続いていくのかな、多くの当事者の方々がそうであるように。


私は子供の頃、体が弱くて、うちの母が病院の待合室で、

「こういう子は昔なら淘汰されたんだけどね。」

と言われて腹がたったらしい。

それと同じように、ひなたの性別違和も昔なら、いや今でも少し環境が違っていても命に関わってきていたと思う。

昭和に、『男は度胸、女は愛嬌、オカマは最強』なんていう言葉があったけれど、あれはメンタル最強じゃないと生き残れなかったという意味なんだよ、って夫が言っていた。

実際に当事者の方からも当事者の知り合いが命を絶ったということを聞くことがある。


ひなたのことを打ち明けた友人達は皆、思春期を心配する。そうだよね。

とにかく、まずは普通の生活をと書いていたけれど、その前にまず、生きて大人になることが一番。生きていけることが一番大事です。


そのつらさを軽減する選択の1つが体の治療。

次回は、ジェンダークリニックについてです。