首王総合高校前には
友香、茜がひかる達の応援に来ていた。





友香)「まさか去年予選決勝リーグで試合した首王総合に来ちゃうなんてね…」



茜)「もう今年私らは直接関係してないんだから、さく高に少しでも良い試合をしてほしい…」




 


(ダムダムダムッ…)

体育館内では既に1試合目が終わり、
2人お目当てのさく高と四ッ川総合の
アップが始まっていた。




(ダムダムダムッ…、シュッ…ガサンッ!!) 




体育館端の観客席には
開催校の首王総合メンバーもちらほら…、
中でも有美子達とは
中学で同じチームだった唯衣が
さく高の練習に熱い眼差しを送っていた。





唯衣)「有美子達だ、みんな変わってない…」



梨名)「いや…まだ卒業してそんな経ってないでしょうちら…」



佑唯)「1年生だけのチームが四ッ川総合相手にどれ程戦えるのかね…、ゆいぽんも珍しく初戦から見に来てるし」




もちろん、由依の姿もあった。




由依)「次の対戦相手なんだから見るでしょ…、あと佑唯さんまで“ぽん”付けやめてください…」



佑唯)「えー、結構かわいいじゃん?」



唯衣、梨名)「「そうですよ〜!」」



由依)「んん…///」






(ピーッ!!!)


アップ時間が終わり、
両チームベンチに戻り
スタメンの選手はユニフォーム姿になる。





インターハイ予選
東東京大会 1回戦 第2試合

櫻坂高校 VS 四ッ川総合





四ッ川総合のスタメンには、
試合前に出会ったソユンの姿もあった。





そして櫻坂高校のスタメン…、

背番号4  関 有美子  C
背番号5  森田ひかる  PF
背番号6  田村保乃  F
背番号7 守屋麗奈  PG
背番号10  増本綺良 SG




友香)「今の時点の最高メンバーだね…、でもまだ正直オフェンスの流れは確率されてないからそこが心配かな…」



茜)「チームワークは良いと思うけど増本がな…」






観客席からの考察がある中、
ベンチ前に集まるさく高…。





有美子)「もちろん勝ちにいきます…、でもそれより悔いの無い試合にしましょう!」



ひかる、保乃、麗奈)「「「うん!!!」」」



綺良)「私に任せてください、シュートは何本でも入れてみせますとも」



茉里乃)「言うてる割に足震えとるけどな…」





綺良の足は小刻みに震えていた…。





綺良)「なっ…」



保乃)「ちゃーんと緊張しとるやん」



綺良)「うぅ…」





(ピーッ!!!)


すると審判が笛を吹き、整列を呼びかける。





ひかる)「整列だ」


有美子)「じゃあ…円陣やろっか」






ベンチ前で円陣を組むさく高…。





杏咲)「お?…このタイミングで円陣…?」



ソユン)「ッ…」







( ガシッ!!! (円陣を組むさく高) )


 

有美子が大きな声を出す…。



有美子)「可憐な櫻のように咲き誇れ!!!」    




友香、茜)「「ッ!?」」



由依、佑唯)「「ッ…」」





晶保.光莉.玲)「「「咲けっ! 」」」


綺良.茉里乃.麗奈)「「「咲けっ!!」」」


ひかる.保乃.有美子)「「「咲けっ!!!」」」


有美子)「さく高ー!!!


さく高)「「「ファイトォー!!!!」」」






この円陣で一気に会場の注目を浴びたさく高、
円陣終えスタメンの5人が
コート内へ足を踏み入れた…。








主審)「これより、インターハイ予選1回戦第2試合を始めます!両チーム 礼!」



さく高、四ッ川)「「よろしくお願いします!!!」」






両校の挨拶と
共に会場から拍手が挙がった。




そして最初注目のジャンプボール、
四ッ川総合はやはり高身長のソユン。

さく高は……






ソユン)「ッ!?…(ゴジン…マルイジ(嘘…でしょ)?!…)


杏咲)「はぁ?!…」




目を見開き驚くソユンに
唖然とした表情の杏咲…。




唯衣)「ちょっと有美子…本気なのぉ…?」



由依)「へ〜…」





さく高のジャンパーは有美子…
ではなく…





ひかる)「ッ…(す…凄い視線感じる…)」



ソユン)「ッ…バカに…しすぎです…」



ひかる)「なぬぅ?…」





高身長に低身長のジャンパーに怒りを覚えた
ソユンに対し、
高身長に低身長をいじられた
怒りが込上げるひかる…。





(スッ……)




そして主審がボールを投げ上げ、
ティップオフ(試合開始)!





((ダァンッ!!!))


ソユンとひかるが同時に
投げられたボール目掛け飛び上がる。





誰もがソユンがジャンプボールを
制すと思っていた…





ソユン)「…!?…(え…?!)」



ひかる)「ッ!!!…」




かなりの身長差があるにも関わらず、
ひかるはほぼソユンと同じ高さまで
飛び上がっていた。




杏咲)「たかっ?!…ソユンと同じ高さ?!」



梨名)「えぇ!?」



由依)「ッ!?…」





会場は一瞬でひかるの飛び上がった高さに
注目が集まった。





ひかる)「(何回も何回も飛んで…助走がなくてもこんなに飛べるようになったんだ…)」





バスケで“背が小さい”から絶対不利だなんて、
そんなの絶対にない!!!




(バチンッ!!!!…)




ジャンプボールを弾いたのは…
ひかる!!!





杏咲)「うっそやろ!?…」






ひかるが弾いたボールを掴んだ麗奈。





(ダムダムダムッ!!…)




麗奈)「いくぞー!」



有美子)「まずは1本!!!」



綺良)「スリーなら任せてくださいよー!」



保乃)「ナイスひぃちゃん!」



ひかる)「うん!…(絶対に勝つ…!)」





先にオフェンスするのはさく高、
ジャンプボールから早速会場に
強烈なインパクトを与えたさく高は
この後どう攻めていくのか…。





ソユン)「(ありえない…ありえない!!!)」






インターハイ予選 1回戦 
第1クォーター
櫻坂 0 VS 0 四ッ川








……To be continued.




(ベ ꕹ  イ)