透析室で働く看護師にとって、取得していると業務に役立つ資格は3つあります。


1つ目は透析認定看護師です。

透析認定看護師とは、人工透析を受ける患者さんに対して、安全でかつ安楽な治療の管理を保証したり、長期療養生活中のセルフケア支援を提供したりすることができることを認定する資格です。
受験資格は看護師としての実務経験が5年以上あり、そのうちの3年以上は透析看護の分野で仕事をしていることが求められます。また、5例以上の患者を担当していることも重要な条件となっているのでしっかりと確認しておくようにしましょう。


2つ目は、慢性腎臓病療養指導看護師です。

慢性腎臓病療養指導看護師は2003年につくられた、比較的新しめの資格です。人工透析のスペシャリストを目指すのであれば取得しておきたい資格といえるでしょう。これを取得するにあたり、慢性腎臓病の専門性知識を深めることができるため、透析室で働く看護師には強くおすすめしたい資格の1つです。
受験資格は、本腎不全看護学会正会員歴が3年以上であることや、慢性腎臓病に関わる実務経験が3年以上あることなどが求められます。


3つ目は、腹膜透析認定指導看護師です。

腹膜透析は透析療法では非常に必要性が高い分野なので、それらの知識を学ぶためにも取得しておきたい資格といえるでしょう。受験資格は、日本腹膜透析医学会の正会員であることや、定められた研修を修了し、認定可の評価を得ておく必要があります。

透析室で働く看護師に求められるスキルは4つあります。


1つ目は、透析看護に関するスキルです。

透析室での業務は専門性が高いものが多いため、透析看護に関わる深い知識が必要です。特に、腎不全看護のスキルは人工透析を行う上ではなくてはならないものなので、自ら学びを深めていく姿勢が求められます。


2つ目は、コミュニケーション力です。

人工透析は4時間から5時間という長時間の治療となるため、それを受ける患者さんは苦痛や不安を感じやすい傾向があります。そのため、人工透析の患者さんの中には、情緒が不安定になりパニックを怒アしてしまう人も少なくありません。
そうした患者さんを前にしても冷静に対応でき、かつ寄り添った姿勢で向き合うことができるコミュニケーション能力が求められるのです。


3つ目は、観察力です。

人工透析を行っている患者さんは、血圧の状態などが変動しやすいため、少しの変化であっても見逃さない観察力が必要となります。透析室で働く看護師は、患者さんのバイタルチェックも大切な仕事となるので、異常が発生した際の兆候についてもきちんと理解しておく必要があるでしょう。


4つ目は、他者と協調できるスキルです。

透析室では、医師や看護師、そして栄養士などさまざまな職種のスタッフが協力し合って患者さんのサポートを行います。そのため、情報共有や治療方針のすり合わせなど、互いに連携を取り合うことができるスキルも求められるのです。

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