「なんでだめなの?」

「わかんないけどやめとこう。お母さんが鬼になってるから」

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先日の記事に、発達凸凹の特性の中に

倫理観が身につきにくいことがある、

ということを書きましたので、

少しフォローアップの記事をアップします。

過去記事です。



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「道徳」。「倫理」と同義語だとされています。

人間が社会生活を送るために、
人間にとって何よりも先になくてはならないもの。
しかもきちんと備わっていないといけないもの。



「道徳心がないと子どもが犯罪を起こしてしまうのではないか!?」
発達凸凹の子のお母さんはこれをとても心配します。



ですから、それが心配なお母さんたちは
「道徳」とは何かということを理解して、
どうすれば子どもが道徳心を身につけるのかを
整理しておくとよいと思います。



「道徳」とは、大辞林によれば、
「ある社会で、人々がそれによって善意・正邪を判断し、
正しく行為するための規範の総体」とあります。

 



なるほど。これを身につければ
犯罪とは程遠い人生が歩めるかも。
ではどうしたらいいの?



アメリカの哲学者デューイは、
道徳を「慣習道徳」と「反省道徳」とに区別しました。
「慣習道徳」とは、世論の常識にもとづいた良い行いのことです。
「反省道徳」とは、「倫理」により近い、より純粋な善悪の価値基準のことです。
場合によっては、「反省道徳」は、現在通用している「慣習的道徳」を
否定することもあるということです。



子どもの成長と照らし合わせてみると、
子どもにはまず、「慣習道徳」を教えてあげることしか
できないでしょう。
「反省道徳」は教えるというより、
生活の積み重ねの中で身につくものではないでしょうか。



「慣習道徳」を教えるということは
言ってみれば「しつけ」をするということです。
「しつけ」といえば、
「叱り方」というキーワードが連想されます。



ここで「叱り方」を間違えると、
子どもは道徳とは関係ない判断をするようになりますので
注意が必要です。



たとえば、
「ちゃんとあいさつしなさい」
「しっかり話を聞きなさい」
「きちんと見なさい」
「走ったらダメよ」



「ちゃんと」「しっかり」「きちんと」「ダメよ」



これらはすべてあいまいな言葉です。
子どもには訳が分からないと思います。
「何をどうすればいいの?」
こんな風に子どもは思っているはずです。



それで、結局、
そのことばを言っている親の顔色や緊張した声を聞いて
「叱られるからやめる」
「怒られるからやらなきゃ」
と判断するのです。



「よくない行為だからやめる」のではなく、
親の表情や反応を見て行動しているだけなのです。



こういう叱り方だと、
親の前ではやらないけれど、
親のいないところではやる・・・
こういうことになってしまいます。



道徳心とは程遠いですね。



つまり、慣習道徳を身につけさせるためには

日頃のこういう小さな指示に注意すればいいのです。

 

 


「相手に聞こえるような声を出すんだよ」
「手はお膝、にしてから聞くんだよ」
「話している人の顔を見て聞くんだよ」
「走ると人にぶつかるよ。痛いよ。」
できるだけ具体的に、繰り返し教えてください。
そして、怒らずにやさしく「教えて」あげてください。
そうすれば、子どもはよい行動を身につけてくれるでしょう。
よい行動、すなわち「慣習道徳」が身につくということですね。



具体的にひとつひとつの場面に対応する方法を教える。
まずはここからです。



この積み重ねが、昨日書いた「慣習道徳」につながります。
「慣習道徳」が身についてくると、
「反省道徳」は自分で考えて身につくのではないでしょうか。



「うちの子はそんな悠長(ゆうちょう)なこと言ってられないのよ!」
「こっちが優しく言う前に
子どもがとりかえしのつかないことしでかすのよ!」



こんな声も聞こえてきそうですが・・・
それでも、「怒る」「怒鳴る」というのは
効果がありませんからしないほうがいいです。
親にとっても子にとっても
「その場しのぎ」でしかありません。



だから、頑張れ、お母さんたち!
「ダメ」と怒らないでみてください。



「ダメ」とは、なにかをやめること。止めること。
そう言うかわりに「~してごらん」と言ってみてください。



 

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