セルフスタンドに勤めていると、いろいろな人たちと出あう。
セルフスタンドについて少し説明します。
ほとんどのセルフはスタッフ一人で運営します。
だいたい24時間を3交代の勤務になっています。
車がスタンドに入ってきて、ドライバーが降車
そして現金、カードなどで支払いを選びノズルをとります。
ノズルを取った時に事務所の機械のアラームがなり
スタッフが監視カメラで様子を見て、ノズルの番号の許可ボタンを押すとガソリンが出る仕組みです。様子を見たときにたとえば
煙草を吸っていたりすると危険なので許可ボタンは押しません。
したがってガソリンは出ません。
仕事の内容はこんなぐあいです。
ある日、車がスタンドに入って来ました。
お母さんと、息子らしき二人連れが乗っています。
車が止まると息子は走って事務所の中にやってきます。
お母さんは息子のことは関知せずガソリンを入れようとしています。
事務所に入ってきた息子は自動販売機に向かって
隣の缶のごみ箱を開け、中から空き缶を取り出し、自動販売機の上に並べだしました。
そして端から端まで綺麗に並べました。
この親子を見るのはこれで2回目でした。
初めに見たときはあっけにとられてしまいましたが
今回は息子に話しかけてみました。
「どうかしましたか?」
すると息子は慌てて外に出て車のところへ行ってしまいました。
スタンドで勤務していて気が抜けなくなるのは
草木も眠る「丑三つ時」です。
風の強い日は自動ドアが風で勝手に開きます。
日中はどってことないのですが、これが深夜ともなると別です。
ある夜、午前2時ころ突然自動ドアが開きました。
風かと思ったら、男の声で「ジュース飲ましてください」
ここで、これからの展開を理解していただくため、セルフスタンドの開設をします。
セルフスタンドは会社にもよりますが夜8時を過ぎるとシャッターを閉めスタッフのいる空間とお客の来れる
空間とに分かれます。これは防犯上のためです。
セルフスタンに最初から造る予定だった店舗はきっちり空間が分かれています。
私がいた店舗は初めは昔ながらのスタンドで、あとから無理やり仕切って作っています。
そのため、客とスタッフの仕切りは高さ1.5メートルほどのお粗末な仕切りのみです。
強盗が乗り越えようとすれば簡単に乗り越えれます。
スタッフは監視カメラで客のいる空間から外の状況まで見ることができます。
さて、男の声がしたので監視カメラを見ました。
自動ドアの中にいた男は。
頭はモヒカン刈り、変な革ジャン、短パン、そしてタイツ、青いひげ・・・
つづく

