有名なおとぎ話であるウサギとカメ。

元々走るのが早いウサギが油断して休んでいるうちに、ゆっくりだけど確実に歩を進めるカメが追い越して勝負に勝ったというお話。これ、最近めちゃくちゃ身に染みてます。

話はちょっと変わりますが、私は体育と美術の成績が悪い子でした。何回も言ってる気がするけど、この2つの成績がダントツに悪かった!サボってたわけでも、嫌いだったわけでもないのに、いや、どちらかというととても好きだったのに10段階評価の6とかだった。

そして、学校ではこういう芸術・実技系の科目が悪くても誰も心配してくれないし、ツッコミさえしてくれません。だって、その道に進まない限り受験には関係ないから・・・


だから、私はこの成績表を見て見ぬフリをしていた。しょうがないか、だってみんな私より上手いもんなって。でもね、本当は毎回毎回ショックだった。こんなに心を込めて描いた絵、確かにはみ出てる、ムラがある。だけど、色を塗っているときは一丁前に楽しかったのよ。バスケやハイジャンだって、確かに全然ゴールしない、飛べない。だけど、私なりに先生の言うこと聞いて、努力してたんだよ!!

才能ないからできなくってもいいなんて思ったこと一回もないの!!

本当は華麗にレイアップシュート決めたかった。

本当は頭で思い描いた通りの絵を描きたかった。

でも、体育も美術もあんまり時間が割かれないし、出来る人は出来る、って先生たちもそこまで出来ない子の底上げはしないし、まぁ学校のシステム上しょうがないよね。


これ、高校生までの話。私は、できないのにできたい という自分を直視できなくて、カメになることを自分に許さなかった。得意なことが他にあるし、それが出来ればいいやんって思ってた。


でも、大人になって30代になってお金をかけてきたことは、実はこの美術と体育なんだよね。いつからかな、コツコツコツ好きな展示に行ってアートを感じることが趣味になりました。好きな絵(お絵描き)を描いてみたり、絵本を描きたいって新しい夢ができたりしました。


そして、お金と時間をかけてヨガのインストラクターの資格を取って、人に体のことを教えてます。加圧パーソナルとかジムで筋トレとかもやりました。そして、なんとなんと最近興味を持っているのがキックボクシング!

もう学生時代の私が聞いたら、仰天するでしょうね。


そうなの。これは、10代の時に本当はやりたかったことなんです。

センスあるとか、だっれにも言われません。私のモチベーションが下がったら即終了。誰にも求められていない。だけど、大切な自分がやりたい、置き忘れてるよって何度も何度も思い出させてくる。

自分で自由に絵を描くと楽しいし、自分の好きな雰囲気とかスタイルもあるって分かった。ピカソみたいな抽象画は私でも描けるじゃんって思ってたけど、あれは一回全ての技術を得た人が、絵の二次元の表現をどれだけできるかと挑戦して生み出した傑作なんだって分かってきた。

画家たちはアーティストってだけで、ただただ憧れていたけど、みんなお金と表現と家族の間で葛藤し、模索し、自分のスタイルを死ぬ思いで編み出してる。

私は、技術はないけど、こうしたい、これ楽しそう、っていう発想がある。自分から溢れ出てくるアイディアを手を動かして目の前に生み出したい!!ていう欲求がある。


そして体育パートも要素盛りだくさんですのよ。

私は体で覚えるタイプじゃない。お手本を見てほいってできません。理屈で理解して、頭で分かって初めて体が動くんだ。だから、パーソナルで筋トレとかするといいじゃないですか、と言われたんだよね。


ヨガだって、体の仕組みを知りたいし、伝えたいと思う。なぜ、体が前にいかないのか、なぜ、このポーズができないのか。原因をひとつずつ潰して、それに必要なことはなんなのか考えるのが楽しい。

体は頭と違って誤魔化しが効かないから、いい。疲れたら疲れる。間違ってたら痛い。少しずつやるとできてくる。キックボクシングに至っては、感情を外に出すのが苦手な自分が、闘志をむき出しに相手にぶつけるってどういうこと??ってすごい興味が湧いている。

ここは美術パートと共通だけど、自分から溢れ出るものを思いのままに動かしたいっていう欲求がある。そのためには、もう少し人間の体が何ができるのか、探りたいんだよね。


最初に戻ると、もう私カメでいいの。みんなにできっこないよと言われても、いやSNSになんの反応がなくても、地道にコツコツ。自分に合ったやり方で、本当に自分がやりたいことをやるために通る必要のある道を通るって決めたんだ!!

カメができると人生は途端に優しくなるね。ハードル下げて、やりたいことをやろう!


via Satoko Konishi
Your own website,
Ameba Ownd