私は石屋なのですがガラスの質問が沢山来る
シーグラス、モルダバイト、リビアングラスなどなど…
最近ではアンダラクリスタルなるガラスに対する私の見解が聞きたいと言うメールもいただいた
ん〜… そうだなぁ
ぶっちゃけガラス好きな人達の趣味なので私の出る幕はないです (*´ω`*)
ただしそれらガラスを素材として加工すると言うことになると作る側の私としては客観的かつ科学的な観点を理解する必要がある
硬度はどうなのか?
人体に危険な元素は含有してないか?
私はウランガラスや蛇紋岩でかなり危ない経験をしてるので未知な素材は そりゃ怖い
現在は海外加工のガラスアクセサリーは幅広く流通している
私もガラス作品を手掛けたことは幾度かあるが初見素材は鑑別機関に必ず分析を依頼します
分類すると
天然ガラス(インパクト系)
モルダバイト、リビアングラス、テクタイト
天然ガラス(火山系)
各オプシディアン等の黒曜石
高価に取引されるモルダバイトの偽物は多く人工ガラスを天然と偽る個体を私は何度も見ている
アンダラは?
まぁ あれだ… 100回分析出しても100回模造ガラスと言う分析結果が出る
個体の9割ほどをケイ素と酸化鉛と酸化ナトリウム、塩素などで占められる
色味により鉄、チタン、アルミ、ジルコンなどが検出される
これはあれだよね
シーグラスと同じだわな
つまりですよ…
科学の眼は天然ではなく人工的なガラスと…
人がどんなに天然だと意地を張ろうが分析機械は人を選んで贔屓はしないしスピリチュアルも出来ない
私ゃ ガラス屋じゃないし畑違いでこの手の論争に巻き込まれたくもなくどうでも良いのだけど質問されたので答えはこんなとこです
人工ガラスだってシーグラスとかマリガラスとかビンテージなガラスは加工すると味わい深く私は好きだけどね
これは300年ほど前のマリのガラス
だからと言ってなんだ?
そもそも石ではないのだし綺麗であれば天然ガラスでなくても良いではないか
300年前に作られたというだけで大いなロマンであり素晴らしい
古い人工ガラスは気泡や歪みが何とも言えない趣があり創作素材として捉えたら私的には素敵な素材である
さて、アンダラと呼ばれるガラスだ
加工する側の長年の経験と印象として年代を感じないのです
そこそこサイズもあり大変に高価に流通するこのガラス
私の手元にあるとこうなるわな
何をしたいかと言うと膨張係数を知りたいから割って溶かそうと言う原始的な実験
某アメリカのガラスメーカーのガラスと似た膨張係数かな
たぶんかなり新しい年代のガラスだな
この手のガラスは長い間土に埋まっていたとされるがいささか考え難い
海岸で拾うシーグラスの方がよほどビンテージなガラスだと思う
溶かすともはやガラス然となる
それはガラスだから当たり前なのだがこれを天然石…
石だと思ってる人もいるのも事実
アンダラは天然石ではなくガラスなんですか?
と言う質問もいただくが売る側は天然石として販売してるのだろうか…
まぁ私が関知する事ではない