『このマンガのこのシーンがすごい!』 姫路まさのりのブログ
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ベストハウスマンガ図鑑 VOL.1

【VOL.1の続き…】


僕が覚えてる、『このシーンすごい!!』は、陵南戦よりコチラ…


1、、、2、、、3、、、!






SLAM DUNK21巻#184  67ページ 


『メガネくん』


海南大付属に負けて後がない湘北は、全国への切符をかけての死闘!

魚住、仙道率いる『陵南高校』との一戦も後半戦、残り時間一分を切ったクライマックス!

これまで試合をリードしていた湘北だったが、3ポイントを次々決めていた三井が途中退場。(ポカリのプルトップが開けられないほど疲労)

リバウンド王:桜木はフクちゃんに押さえ込まれ、流川にもマークが…。

ここからが勝負!点差2点差! どうなるねん! 押し込めるのか!逆転か!?

この流れヤバイやん!安西先生も不在やし、もう桜木、流川にパス出せよ!と

毎週、ハラハラしながら読んでいた時、それまで出番の少なかったメガネ君こと、小暮くんにフッとパスが渡ったのでした。

そのシーンがコチラ…。


そして シュート!!





『どうなるんやぁ~!! 入るんかぁ!?』と思ったら、

実は、ここでこの週は終わり、次週へ続く-。だったんです。


「来週どうなんねん!」と思っていたら、翌週、静かに冒頭のメガネ君1人のカットから、話は 中学時代の小暮君と赤木のエピソードへと続いていきます。


そこで描かれているのは 実は誰よりも熱い小暮君のバスケットにかける思い、赤木と三井のエピソード、仲間への感謝の気持ち、

そして最後、



「オレは3年だから、これが最後だな…。

もし、インターハイに行けなかったら、陵南戦が最後だ」とのセリフの後、

話は陵南戦に戻ってきて、このカット。






「入った~~!!」 

言えば、努力した事は絶対ムダにはならないし、スポーツだけでなく仕事でも、友達付き合いでもなんでも、ある日突然、「ココ」という瞬間、今まで努力してきた事が発揮できる瞬間ってありますよね。

この「メガネ君」のシュートも、このエピソードがあったからこそ、「この一本が何年分もの思いのこもったシュート」なんだと実感させられました。


なにより この時 残り試合時間58秒!

毎回、グワ~!!っと うねるような試合展開の中、時間を止めるような小暮君のエピソードを、 「小暮の思いが詰まってるんだ! だから書きたいんだ!」と一回分突っ込んだ井上雄彦先生は 改めてすごいなぁと思いました。




そして、陵南戦はこの巻で試合終了。念願・悲願の全国への切符を手に入れた瞬間、ずっと涙をこらえてきたキャプテン赤木が涙を流し、今度は桜木がなぐさめます。


そのシーンがコチラ。


1、、、2、、、3、、、!










海南戦とは 全く逆の構図。先輩赤木を気遣う桜木、なぜだか涙を誘います。

※ゴリのセリフ 「おう…」の下に、小さく細い線で「わかっとる…」って書かれてるんですよね…。井上先生 仕事が細かい!




※あとね、山王戦でもこういうエピソードの入れ方がもう1回、あるんですよ。 

28巻 #248より『二年間』という、こちらは三井のエピソード。

これもね、ええんですよ! 是非、読んでみて下さいです。

ラスト、「二年間も待たせやがって」ってメガネ君のセリフに…涙!

思えば、この漫画を連載中に読んでいた時は、それこそ、桜木や流川、宮城リョータに憧れたものです。 どんだけの人がバスケやり始めたか…。

しかし、あれから10年以上たって、今更ながら読み返して思ったのは、この漫画の主役は赤木だったり、小暮君だったり、三井だったんだなと、思いますね。

例えば、現役でクラブ活動をしている最中は自分たちの世代が主役だと感じていたと思うのですが、卒業してからようやく、支えてくれていた先輩や先生への感謝の気持ちがフツフツと強くなったりしません?

そういう感情に近い感じですかね…。うん、人間は成長してるんですね!


10年たった今でも、大切な事柄を沢山教えてくれる『SLAM DUNK』


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