小説「ノートルダム・ド・パリ」

作者　ヴィクトルユーゴー
（代表作のひとつは　レ・ミゼラブル）

舞台は１４８２年

ノートルダム大聖堂の前に

ひとりの赤ん坊が捨てられていました

赤ん坊は大聖堂の副司教に拾われます

その容貌を見た副司教は

赤ん坊を外の世界へ出さず
ノートルダム大聖堂の鐘つきとして育てます

成長し２０歳になった主人公

副司教はある日

美しいジプシーの踊り子に出会い

欲望を抱き　葛藤します

ついには

主人公に女性をさらわせようと動きます

そのときに

衛兵隊長が女性を救い

主人公は捕らえられ

その姿を広場にさらされます

女性だけがただひとり　主人公をかばいます

生まれて初めて人間の優しさに触れた主人公が

女性に心惹かれていくのは
自然の成り行きだったでしょう

物語の中では

希望・絶望
差別・平等
排除・博愛
閉ざされた世界・自由
尊厳・欲望
光・闇

が描かれています

作者ユーゴーは
ある時こう語っています

〝ありとあらゆる被造物においては
美しいものの傍らに醜いものが
優美なもののそばに異形のものが
崇高なものの裏面にグロテスクなものが
善とともに悪が
光とともに闇が
存在する〟

1802年2月26日生まれのユーゴー
彼の３つの数字は
８・３・１

フランスの大作家・国民詩人と称される一方で
政治家としても活躍

私生活は波乱万丈でしたが
民主主義のカリスマとして
諸外国からの尊敬も集め
英雄としてその生涯を閉じた８３歳
葬儀は国葬として執り行われ
２００万人の人々が参列したといいわれています

目標となる３つ目の数字は
先導の　１

〝光は必ずある〟

自分が亡きあとの使命をも

感じていたのでしょうか
ユーゴーは　１　という目標を
今も継続し続けています

経験した波乱の数々

熱き想いは
人間の持つ闇と光の姿を描き
こうして今日までも
作品を通して伝え続けています

〝人間　

それは何なのか〟

その問いを背負い

時代を超えて
私達に問いかけています

いつか人は② ～ノートルダム・ド・パリ～（全４回）