産んでくれてありがとう。

今年のオイラの誕生日の前日は

母の日でして

母の日の前日には

同級生のお父さんのお通夜がありました。

そのお通夜で

『いつでも出来ると思っていたことが

出来なくなった』という話を聞き

『いつでも』とか『いつか』は

あるようで無いもののように感じたオイラ

（→  再会の場がお通夜 ）

自分の親世代のお通夜に参列してから

いろいろ考えてしまっていたうえに

母の日と続いて

なんだか寂しくなっていたのかもしれません。

母の日の夜、

誕生日の前夜に決心したのでした。

かーちゃんに

「産んでくれてありがとう」と伝えようと

何年か前の誕生日に

オーストラリア在住の旅友に言われたのでした。

「いつか親に『産んでくれてありがとう』と

伝えられるようになりたいね」と。

その頃のオイラは

もっとオイラのことを愛して欲しくて

愛されてない気がして

かーちゃんのことが嫌いだった。

だから

『産んでくれてありがとう』なんてセリフを

伝えたいなんて１ミリも思えず。

けど…愛を求めることをやめて

自分から愛そうと気持ちの持ち方を変えてから

嫌いという感情はなくなった。

けど、その後も

伝えることなくきてしまって

認知症になってしまったかーちゃん。

まだ

オイラのことが分かるうちに

まだ

伝えたいことが理解できるうちに

まだ

自分自身のことが分かるうちに伝えたい

という感情で

いっぱいになったのでした。

誕生日の日

とーちゃんに電話して

かーちゃんと代わってもらいました。

あのね、

今、アオムシ君と結婚して幸せなんだよね。

今、幸せに感じることが出来るのも

かーちゃんが産んでくれたおかげなんだと

思うのね。産んでくれてありがとね。

オイラが結婚したことも

忘れてしまっているであろうかーちゃんに

この長い言葉が理解できるのか不安だったけど

「嬉しいこと言ってくれるじゃん」

「他は忘れても、これは絶対に忘れないから」

理解できているようでした。

とても喜んでる様子がわかったので

伝えて良かったと心の底から思えました。

今のかーちゃんに伝えても

単なる自己満足なのかもしれません。

そう言われてもいいや。

本当に伝えることができて良かった。

まだオイラのことが分かるうちに

伝えられて良かった。

こんなセリフを

母親に伝えたいと思える日が来て良かった。

「絶対に忘れない」と言ってくれたけど

すっかり忘れちゃっているかもしれません。

でも

どうか、かーちゃんの心の中に

『良かった』と思える

暖かいモノが残ればいいなと思います。

そう願うばかりです。

自己満足ですが

とても素晴らしい誕生日を

迎えることができました。

かーちゃん、産んでくれてありがとう

そして

とーちゃん、かーちゃん

育ててくれてありがとう

２つの四つ葉を発見

ひまわり