暇な脳神経外科医の医療とお金と娯楽のブログ

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脳神経外科医の普段の生活や考えていることを呟きます。
医療ネタはもちろん、お金や投資についても勉強して書いていけたら良いなと考えておりますが、まだ時間が必要ですかね( ・∇・)

ちなみに暇ではありません!笑

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さて、分類については前回まとめました。

 

 

それを元に具体的な治療を、と言いたいところですが、、

 

 

初期研修医や私暇な脳外科医のように消化器専門医でない限りは分類による専門的な検査・治療は行えません。(。-∀-)

 

 

なんで前回まとめたのかと言いますと、全体像を踏まえてアプローチするのか、闇雲に対症療法で乗り切るのかでは違いますよね!(`・∀・´)

 

 

ということで、病棟管理において、もともと消化器疾患を抱えていない患者様が突然炎症性腸疾患を入院中に発症する可能性は限りなく低いかと思いますが、原因の推定や症状での分類の考え方を踏まえてアプローチしましょう!

 

 

その心意気は持って診察はするとして、今回は薬について僕のざっくりした解釈を書こうと思います。

 

 

大きく分けてまず3つ、様々な原理により軟便にしたり腸管を少し刺激することで“緩やかに”排便を促すタイプのもの(「非刺激性下剤」としましょう)、腸管を刺激して動かすことで排便を促す「刺激性下剤」、ある疾患や病態に“特異的に”使われる「その他の下剤」です!

 

 

こう分ける理由としては、消化器専門医に限らず状況に応じて使うのが前者の2つ、専門的な検査や診断を通じて使われるものが最後の1つで、前者はその特徴故に使い方を分ける必要があるため分けます。

 

 

ガイドライン的には、まずは非刺激性下剤(第1選択は酸化マグネシウム、第2選択にルビプロストン、DSS合剤)を使い、それでも効果不十分な場合は刺激性下剤によるレスキュー投与を行い、それでもダメなら専門医へ紹介という流れが推奨されています。

 

 

それぞれの特徴を大体まとめると、

 

 

非刺激性下剤の特徴は、

 

 

・効果発現までに半日以上かかり、最大効果が出るまでは2、3日かかる

・刺激性と違って耐性の形成がなく、腸管への負担も少なく長期的に使用し調整しながら投与する

・長期使用となるので、それぞれの薬の副作用には注意して経過を見る必要がある

・副作用によっては注意するべき患者様や、禁忌・慎重投与となる方がいる事に留意する

 

 

刺激性下剤の特徴は、

 

 

・基本的に耐性の形成があるものと考え、頓用・レスキューとして使用する

・耐性形成については今までにエビデンスは証明されてはいない

・効果発現まで半日程度で、よく行われる使い方として眠前に内服し起床後に排便を促すように使うことが多い

・当たり前だが効果には個人差があり、数時間で効果が出たり必要以上に効果が出てしまうこともあるため注意する(僕の経験上も、眠前に内服しお腹が緩くなって夜間はずっとトイレに通い詰めになってしまった患者様もいらっしゃいました、、使ってみなければわからないので仕方ないとは思いますが。)

 

 

その他の下剤については今後の各論にて少し紹介しようかと思います。

 

 

まず全体像としての捉え方はこんなところです。

 

 

次はそれぞれの下剤について、具体的な薬における特徴と副作用、使用上の注意点をまとめようと思います。

 

 

読んでいただきありがとうございました。d(^_^o)

 

 

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便秘について、2回目は分類についてまとめようと思います。

 

 

まず、従来では本邦は器質性、症候性、薬剤性、機能性に分類され、さらに機能性は痙攣性、弛緩性、直腸性に分けられておりました。

 

 

そして、国際的には大腸通過遅延型、便排出障害に分けられていました。

 

 

ムムム‥いきなりわかりづらい‥(p_-)

 

 

とりあえず、本邦の複雑な定義を整理し国際基準に合わせようと試みました!(ナイス!)

 

 

しかしここで問題が‥どうやって診察すれば分けられるの??

 

 

そうなんです、大腸通過時間なんて身体診察でわかるかい!!

 

 

専門的な検査を行わないと分類できない!と言う事で、まずは症状による分類(排便回数減少型と排便困難型)をして、病態を念頭に置き治療を進めるという方向性に変えたわけです!

 

 

あらかじめ原因の種類として、器質性なのか機能性なのかに分け、器質性はさらに狭窄性と非狭窄性に分けます。

 

 

そして考えられるそれらの原因において、排便回数が減ってきているのか、それとも排便という行為自体に困っているのかという症状を組み合わせる事で病態を推定します。

 

 

あとは排便造影や注腸造影、腹部X線検査や大腸内視鏡、大腸通過時間検査など専門的な検査を、必要に応じて施行すれば、確実な診断へとたどり着くことができます。

 

 

この「専門的な検査」のハードルは症状や緊急性、重症感などで判断され、できる施設も限られるかと思います。

 

 

病態としては多岐にわたり、見逃せないものからすれば大腸癌や炎症性腸疾患(この場合は初発が便秘ということはなさそうですが)、その他内分泌・代謝・神経・筋疾患を原因とする症候性のものから、食物繊維の摂取不足や薬剤性などの対処可能なものや、硬便、腹圧低下など、、たくさんですね!

 

 

大切なのは、便秘も立派な症候であり、なんらかの病態を表しているサインということですね!

 

 

酸カマで調整、でなければピコ、座薬!なんてやってしまいがちですが‥

 

 

病棟管理上、環境の変化や食生活の変化から便秘を起こす患者様は多くいらっしゃいますが、頭の片隅にこれらの病態があることを覚えておくといいですね(^_^)

便秘について、2回目は分類についてまとめようと思います。

 

 

まず、従来では本邦は器質性、症候性、薬剤性、機能性に分類され、さらに機能性は痙攣性、弛緩性、直腸性に分けられておりました。

 

 

そして、国際的には大腸通過遅延型、便排出障害に分けられていました。

 

 

ムムム‥いきなりわかりづらい‥(p_-)

 

 

とりあえず、本邦の複雑な定義を整理し国際基準に合わせようと試みました!(ナイス!)

 

 

しかしここで問題が‥どうやって診察すれば分けられるの??

 

 

そうなんです、大腸通過時間なんて身体診察でわかるかい!!

 

 

専門的な検査を行わないと分類できない!と言う事で、まずは症状による分類(排便回数減少型と排便困難型)をして、病態を念頭に置き治療を進めるという方向性に変えたわけです!

 

 

あらかじめ原因の種類として、器質性なのか機能性なのかに分け、器質性はさらに狭窄性と非狭窄性に分けます。

 

 

そして考えられるそれらの原因において、排便回数が減ってきているのか、それとも排便という行為自体に困っているのかという症状を組み合わせる事で病態を推定します。

 

 

あとは排便造影や注腸造影、腹部X線検査や大腸内視鏡、大腸通過時間検査など専門的な検査を、必要に応じて施行すれば、確実な診断へとたどり着くことができます。

 

 

この「専門的な検査」のハードルは症状や緊急性、重症感などで判断され、できる施設も限られるかと思います。

 

 

病態としては多岐にわたり、見逃せないものからすれば大腸癌や炎症性腸疾患(この場合は初発が便秘ということはなさそうですが)、その他内分泌・代謝・神経・筋疾患を原因とする症候性のものから、食物繊維の摂取不足や薬剤性などの対処可能なものや、硬便、腹圧低下など、、たくさんですね!

 

 

大切なのは、便秘も立派な症候であり、なんらかの病態を表しているサインということですね!

 

 

酸カマで調整、でなければピコ、座薬!なんてやってしまいがちですが‥

 

 

病棟管理上、環境の変化や食生活の変化から便秘を起こす患者様は多くいらっしゃいますが、頭の片隅にこれらの病態があることを覚えておくといいですね(^_^)