昨夜は、コーラスカンパニー主催のオンライン講座がありました。
「オーセンティック・ヴォイス 心を動かす声の秘密」第2回
講師は山﨑広子先生、
モデレーターは坂本勇仁さん
おふたりの掛け合いが実になごやかです。
この講座の前回のシリーズについても記事に書いたことがあります。
中身ももちろん勉強になるのですが
また聴きたくなる音声、ベストマッチなお二人です。
音が人に伝わる仕組みは
耳👂から鼓膜に伝わり蝸牛で処理されて・・・
と、ここまでは普通に知られていますが
大脳新皮質に伝わって認識されるまでに
最初に脳幹に入るんですね。
脳幹に入った音は最初に感情を引き起こす。
つまり内容が理解される前に心が刺激されちゃってるんですね。
講座では
ケネディ対ニクソンの大統領選挙でのテレビ討論の音声比較
英国の前首相サッチャーさんの若いころからの音声の変遷
など、分かりやすく説明していただきました。
英語をじっくり聞いても半分以下の理解度の私なので
声の印象による説得力の大きさがかなり実感できました。
*
日本の問題点として、
女性の声のピッチが高いことが挙げられていました。
事件報道での民法の「女子アナ」の甲高い声、
坂本さんが「そういうときNHKに変えると落ち着く」と
言っておられました。
民法とNHKでは女性アナウンサーの声のピッチが違うんですね。
日本人の女性の声は一般的に他国に比べて高いことが
世界的に知られているそうです。
なぜ高いのか。
社会的に求められる女性像のせいではないか
と、講座の中で分析されていました。
声が高い→ 「小さい 子供のような 未熟な」
いまだに、子供にこう言う親がいますよね
「女の子はそんなに勉強してるとお嫁の貰い手が無くなる」
「女の子はお手伝いしてなさい」
うわ・・・。
日本は男女格差の大きい国として世界ランクされてます。
声の低い女性がコンプレックスを持ったり
高い声で「可愛くしゃべる」のが賞賛される国っておかしくないですか?
*
私は自分の声が低いと思っていました。
最近、別のある講座で知ったことですが、
女性の声帯と男性の声帯が出せる最低音の差は
一般的に知られているよりも大きくないそうです。
むしろ、男性の個人差の方が大きい。
私はちょっとは低いけど普通。(え!つまんない)
子供の頃に「低く話した方が喉が楽ちん」と気が付いた
という要因が大きいかもしれません。
*
いつかも書いたんだけど
自分の声は一生涯で最も頻繁に聴いているわけです。
自分の声が、脳幹(生命維持装置)に
直接話しかけて感情を作り出しているのです。
自分の声を好きになることを心掛けていきたいと思います。
「うん。いい。」
とりあえず、これを毎日行ってみようかな。
これって、ラテン語の"benedico(良いと言う、祝福する)"だねえ。