再放送みれてよかった。
教えてくれた友人に感謝。
録画は永久保存版。
感想メモ。
「子どもの自死」がテーマの絵本。
谷川俊太郎さんが作った詩に
絵本初挑戦のイラストレーター合田里美さんが絵をつけ
完成させていく過程を追ったドキュメンタリー。
テーマについても考えさせられることがたくさんあったし
絵本製作の過程で谷川さんと合田さんが
互いに反応しあって作品を作り上げていく様子も非常に興味深かった。
谷川さんは普段は絵本の作画に口を出すことはあまりないそうだけど
今回、どんどん新しいアイデア、意見がわいてきて伝えずにいられなかったのは
合田さんの絵にインスパイアされたからに間違いない。
「子どもの自死」というシリアスなテーマ。
自分はこれまでそのテーマにどのように対していたか?
考えるのも辛い、想像するのも辛いことゆえ
あまり考えないようにして
ステレオタイプなイメージのままで
なんとなくそのままにしていたような気がする。
でも本当は、誰が死にたいと思ってるかなんてわからない。
子どもの自死の半分以上は、動機が不明だという。
いつも明るくて元気なあの子が
実は毎日死にたいと思っているかもしれない。
友だちと遊ぶのが好きで、麦茶やおにぎりがおいしいと感じるあの子が
突然いなくなっちゃうかもしれない。
谷川さんは、「ぼく」が孤独だったんじゃないかとか
すべてを消し去りたいと思ったんじゃないかとか
ステレオタイプなイメージを押し付けない、説明しない、
ということを大切にしていた。
合田さんの画風は、イメージを勝手に押し付けてこず、
見る方が自由に想像をめぐらしてしまえるような
不思議な魅力がある。
(もちろん意図的なものはすぐわかるが)
ナレーションの石田ゆり子さんの声も、
同じように押しつけがましくなく
聞く方が自由を感じられる魅力的な声だ。
谷川俊太郎さんの言葉で心に残った部分の要約。
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今は意味偏重の世の中
誰でも何にでも意味をつけたがる
意味を探したがる
意味よりも大事なものは
何かが存在するということ
あるということ
存在
それを言葉を介さないで感じ取ることが大事
生きているうえで
意味を回避するというか
意味づけないで
じっとみつめる
じっと我慢する
そういうことをしなくなっている
意味をみつけたら満足してしまう
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そして、死んだら終わり、ではなく、存在は消えない。
私も友人の突然の訃報に直面した時を思い出した。
特に、突然二度と会えなくなった人の存在感は
そのショックとともに、とても大きなものとなる。
すごく親しかったわけじゃなくても
もう10年以上会っていなくても
そこに想像以上の存在があったことを感じてびっくりする。
自分の中にその人の存在がずーっとあったんだ、
そしてこれからもずーっとあるんだということを
感じながら生きていく。
存在から受け取った反応は、細胞に刻みこまれていて
自分という存在の一部になっていることを
感じながら生きていく。
だから、生きているこの時を大事にしたい。
目の前にいる人の存在も、しっかり感じ
細胞に刻み込みながら生きていきたい。