山椒魚 | I CANNOT FLY

I CANNOT FLY

彼の生きがいは文字を打ち、人に伝えること
そう、ただの自己満足
しかし、それこそが彼の存在意義
この電脳の海で、誰かとは必ず繋がっている


井伏鱒二氏の「山椒魚」は成長しすぎて

岩穴から出られなくなってしまった山椒魚の
孤独を客観的に描いた短編小説です

一匹では自由に動けない小魚の群れを見て
「不自由な連中だ」と感じるのだけれど、
自分自身が岩穴から出られない不自由な立場にあることを
棚に上げている描写は実に悲しい
自分の境遇と重なるからだろうけど、とても他人ごととは思えない

巣穴から出られなくなる山椒魚
外を眺める事しか出来なくなっていく
まるで自分のことのように切なく、愛おしく感じる