山椒魚 井伏鱒二氏の「山椒魚」は成長しすぎて 岩穴から出られなくなってしまった山椒魚の 孤独を客観的に描いた短編小説です 一匹では自由に動けない小魚の群れを見て 「不自由な連中だ」と感じるのだけれど、 自分自身が岩穴から出られない不自由な立場にあることを 棚に上げている描写は実に悲しい 自分の境遇と重なるからだろうけど、とても他人ごととは思えない 巣穴から出られなくなる山椒魚 外を眺める事しか出来なくなっていく まるで自分のことのように切なく、愛おしく感じる