相変わらず自分の精神は落ち込んだままで中々以前のようには戻ってくれない。
戻ろうとすればするほどに辛く苦しくなる。
生きる意味がわからなくなり、自殺願望が芽生える。
 
そんないつもと変わらぬ日にいつもと同じように患者様の清拭のお手伝いをさせて頂いたときのことである。
 
ご高齢の患者様ではあったがしっかりとした方で、急に患者様自身のこれまでの人生について語られた。
 
こんな辛い思いをしてきたんだよ、こういうこともあった、だけど生きるために頑張ったよ、と。
 
私はそんな話を聞きながら、
では、生きることに執着がない私は今何のためにこの場にいるのだろうか。生きたいと思えない私は存在している意味がないのではないかと考えていた。
 
患者様は一通り話し終えると、
「沢山考えることがあるだろう。何かあったらいつでもいいからここに来なさい。待ってるから。」
と言葉を添えてくださった。
 
甘えだ、頑張れ、今を乗り越えろ、誰でもそう思うものだ、とばかり言われてきた私にとって、なんと暖かい言葉であっただろうか。ブログとして書いている今も涙が出てくる。
 
いかに患者様が私を見てくれていたか、そこで気付かされた。
 
その言葉を言われた直後は、そういった言葉を受けたことがなく、ただただ呆然とし、「ああ、うん。ありあとうね。」としか返せず、病気を患い、大変な思いをしているのは患者様であるはずなのに、さらに気遣わせる看護師とはいかがなものかと考えた。
 
しかし、人間としての私は単純に嬉しかった。
 
 
気持ちが晴れることは無いが、少しだけ楽になったような気がした出来事であった。