VAD装着中の合併症について記録して

いきます。

いただいた資料を参考に記載しています。








ドクロVAD装着中の合併症ドクロ




脳梗塞・脳出血


血液は人工心臓などの異物に触れると

固まって血栓を形成する。


血栓が血液に乗って脳梗塞などの血栓症を

引き起こす事があるため血栓予防のために

ワーファリン、バイアスピリンなどの

抗凝固剤の内服が必要となる。


抗凝固剤の効果が強くなりすぎると出血傾向

となり、脳出血を引き起こすことがある。




⇩脳梗塞・脳出血症状⇩

頭痛・めまい・手の痺れや麻痺・脱力感・

言葉が出にくい・呂律不全・意識障害・痙攣

視野狭窄・吐き気・嘔吐など…



※上記症状がある場合は直ちに病院連絡!

※早期発見・早期治療が大切!








ドライブライン針入部感染


VADは体内に血液ポンプが植え込まれており

血液ポンプはドライブラインと接続し皮膚

を貫通してコントローラーと繋がっている。


ドライブラインを介して体の中と外が交通

しているため、ドライブライン出口(刺入部)

に細菌が繁殖して感染症を引き起こすことが

ある。


これらの細菌が血液中に入ると敗血症に

なることがあるため皮膚の清潔保持やケア、

密な観察と正しい消毒を行い管理する。


敗血症とは↓

感染症への罹患をきっかけに心臓や肺、腎臓など

様々な臓器の機能不全が現れる病態。

敗血症の中でも重篤な循環、細胞代謝の異常を呈する

重要なものを敗血症性ショックと呼ぶ。

重症化すると4人に1人が亡くなると言われている。



⇩感染の兆候⇩

刺入部やドライブラインの走行に沿って

発赤疼痛がある場合。


その他として

腫脹浸出液不良肉芽の形成

臭気の有無掻痒(かゆみ)発熱

がある場合は病院連絡を行う。






心不全


VAD装着後に生じる心不全は主に2種類。


1つはVADシステムの不具合で補助流量が

十分に得られない状態。

もう1つは右心不全が起こる可能性。


VADは主に左心室の機能を補助し、

右心室の機能を補助することがほとんど

みられないため、VADを装着しても

右心不全になる可能性がある。


VAD装着後も右心不全にならないように

引き続き塩分制限や水分摂取量など

日常生活管理に注意すること。



⇩心不全症状⇩

息切れ・動悸・喘鳴・倦怠感・嘔気・腹痛

食欲不振手足の浮腫体重増加

尿量低下・チアノーゼ

ポンプフロー(流量)が普段より低下している

など…


※右心不全の特徴

右心不全を起こすと全身の静脈に血液がたまった状態

なるため、肝臓・胃・腸・腎臓など臓器に負担が

かかる。そのため、浮腫や体重増加、食欲不振などの

症状が現れる。



※上記症状がある場合は早目に病院連絡!







出血


抗凝固剤の内服によって出血しやすくなる


髭剃り・かみそりなどで傷を作らない、

歯ブラシは柔らかいものにする、

転倒・打撲などに注意する。


VADは色々な条件で出血傾向が助長され

やすく、消化管出血や卵巣出血などが

起こる事もある。



⇩出血症状⇩

鼻出血・歯肉出血・皮下出血・月経過多・

血便・黒色便など…


血が止まりにくくなるため、

これらの症状には注意が必要。






血栓


抗凝固剤が効きにくくなると血栓ができて

しまうことがあるため、脳梗塞などの血栓症

の他にも注意が必要となる。




⇩血栓症状⇩

・ポンプ音に異常がある

・ポンプパワー(出力)値の異常な上昇

その他の血栓疾患


※異常値の場合は病院連絡!






溶血


VADを装着していると血液ポンプで全身に

血液を送り出すため、血液ポンプの中で

血液が破壊される事がある。←溶血という。


個人差はあるが溶血を完全に防ぐ事は難しい

ため、もし出現した場合は治療が必要になる

事がある。


血尿が見られた場合は病院連絡!

コーラもしくはワインのような赤茶色の尿






VAD装着中の主な合併症のみ記載しています


細かな症状などは入れていませんが、装着者

の基礎疾患や現在の病状などによっても

異なる場合があるので主治医や看護師から

注意されていることをよく理解し把握して

気をつけていけると良いですねニコニコ



重篤な疾患に繋がる危険性があるので、

少しでも気になる症状が見られた場合は

病院連絡をして症状を伝え、対応を聞く

ことが大切だと思いますキラキラ