院外トレーニングの
・栄養指導
・薬剤指導
について記録していきます
※病院により内容は異なります。
※個人的に記録として載せている項目もあります。
栄養指導
主に管理栄養士が退院までに行う。
食事は家族の協力が必要になってくるので
介助者・家族と共に受けられるように
来院時にできるように調整する。
VAD装着者が気をつける事
▪塩分管理
塩分のとりすぎは血管に悪影響を及ぼし
心疾患だけではなく、脳血管障害の危険性も
高める。また、腎疾患や骨粗鬆症、胃癌など
にも関係しているといわれる。
心臓以外の臓器に障害があると移植の適応に
影響することがある。
厚生労働省は2015年4月1日より、日本人の
食塩の目標量を男性8g未満、女性7g未満と
しており、健康な成人でも塩分を控えること
が推奨されている。
高血圧症や心疾患・腎疾患がある場合は
1日6g未満を守るようにする。
▪食べてはいけない食品
VAD装着中はポンプ内血栓・血栓による
塞栓症を予防するために抗凝固療法を行う。
抗凝固薬のワーファリンはビタミンKに
よって効き目が弱くなるため、ビタミンKを
含む食品が食べられなくなる。
ビタミンKを含む食品⇩
納豆・クロレラ・青汁など
↓
※大腸でビタミンKを作る納豆菌が多く含まれるため
※緑黄色野菜は食べ過ぎ注意!1つの種類だけに
片寄らず、バランスよく適量を摂取すること。
▪バランスの取れた食事
心臓以外に疾患があり障害となってしまう
と移植の適応にも関わってくるため、
バランスの取れた食事を摂取するように
心掛ける。
食事時間や量にも気をつける。
食べ過ぎ、糖質、甘いものの過剰摂取などは
肥満、糖尿病などの危険もあり、体重が
移植登録時より大幅に増えないように
管理していく必要がある。
その他
グレープフルーツ
⇩
降圧剤のカルシウム拮抗薬と
グレープフルーツを併用すると
血圧が下がり過ぎたり、心拍数を増加させ
たりすることがある。
その他として免疫抑制剤、高脂血症薬も
グレープフルーツによって分解が
遅れることにより作用が強くなりすぎ、
副作用が現れやすくなることがある。
※薬を分解する酵素を阻害してしまうため


薬剤師により薬の内容・服用方法・注意事項
などについて指導を行う。
VAD装着者は血栓形成を予防するため
抗凝固療法としてワーファリンと抗血小板薬
を内服します。
定期的にINR値の測定を行いワーファリン
投与量を調節していく必要がある。
※ワーファリン服用中の注意事項は
栄養指導:食べてはいけない食品を参照
食品以外にも市販の風邪薬、解熱剤、
サプリメントによってもワーファリンの
効果に影響を及ぼすことがあるので
主治医の相談が必要となる。
ワーファリンとINRについて
ワーファリン服用の薬効評価として
PT-INRが用いられている。
PT-INRとは血液の固まりやすさを表す数値で
PT=プロトロンビン時間
INR=国際標準化比
となっており、一般的にINRと呼ばれている
正常値はINR1.0となっている。
ワーファリン服用下では疾患により違うがINR2.0~3.0でコントロールすることが多い。
VAD装着者はINR値の目標域などが
記載されたスケール表に沿ってコントロール
※体重などにより目標域は異なる(Dr.指示)
ワーファリンは血管内で血液の凝固に関わる
ビタミンKに拮抗して血液を固まりにくくし
血栓ができるのを防いだり、治療する薬。
※ビタミンKは凝固因子の形成に関わるビタミン
ワーファリン服用中はPT-INRによる適切な
コントロールを行わないと出血の副作用が
懸念されるため、VAD装着者は月1回の
定期外来受診時の血液検査に加え、自宅で
コアグチェック(簡易的にINR測定を行う)を
行いPT-INRのコントロールをしていく
必要がある。
※凝固=coagulation
医療用語では凝固した血の塊の事をコアグラという。
コアグチェック
簡易測定機を用いてワーファリンの内服量が
適量かどうかPT-INR値のモニタリングをして
いく。
時期→状態が安定し自己測定が可能と判断
されたら、薬剤師からコアグチェック装置
の説明が行われる。
看護師指導のもとトレーニングを行い、
退院までにしっかりと覚える。
退院後の流れ
↓
週に何回か決められた曜日に測定を行い、
スケール(適正INR値が書かれた表)に沿って
服用中のワーファリンの効き具合を確認。
INRの値や症状によってはワーファリン量が
変更されることがある。
INR値が大きい→ワーファリン量を減量
INR値が小さい→ワーファリン量を増量
スケールで異常値に当てはまる場合は
再測定を行い、それでも異常値が出る
ようなら必ず主治医に連絡(TEL)し
ワーファリン量を検討してもらう。
退院時に定期のワーファリンとは別に
調整用のワーファリンも処方されているため
新しく指示された量のワーファリンを飲む。
おまけ
抗血栓療法(抗血小板療法・抗凝固療法)
アスピリンとワーファリンの使い分け
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