VAD装着後に在宅療養へ向けて行われる
退院プログラムについて記録していきます
※各VAD植込み施設によってプログラムの内容・流れは
違います。
私が転院前と転院後の病院で聞いた説明や経験を元に
記録していくので参考程度で見ていただけたら
良いかと思います。


⇩
院内トレーニング
❮日常生活❯
・リハビリ※貫通部が安定したら
・ドライブライン部消毒傷の状態が落ちついたら
・シャワー浴※術後3~4週以降で傷がよければ
❮機器トレーニング❯患者と介助者
・VAD講義(学習会)施設により2~3回
※椅子(車椅子)で2時間程度過ごす事ができたら
・筆記テスト※講義終了後
⇩合格後
・実技テスト※筆記テスト合格後
❮その他❯
・自宅療養のための環境整備
※外泊トレーニング開始までに整える
⇩
院外トレーニング
❮日常生活❯介助者が同席する場合もあり
・薬剤指導
・コアグチェック※外泊訓練前
・日常生活指導
・VAD管理方法
・緊急時の対処※外出訓練前
・栄養指導
※その他は適宜行われる
❮機器トレーニング❯患者と介助者
※患者と介助者が実技テスト合格後
・外出トレーニング①(医療従事者あり)
・外出トレーニング②(医療従事者なし)
※外出トレーニング後・自宅環境整備が終わっている
・外泊トレーニング①(医療従事者あり)
・外泊トレーニング②(医療従事者なし)
⇩
退院
退院プログラムは、在宅療養をするために
VAD装着者と介助者が行わなければならない
プログラムになっていて、上記を全てクリア
しないと退院することができません。
介助者のこと
今までの闘病記の中で介助者について
ちょこちょこ登場していますが、
今回はもう少しだけ詳しく載せていきます。
※タブっている内容もあるかと思います。
介助(護)者、介助(護)人、ケアギバーなど
病院によって呼び方は様々です。
主介助者・準介助者・サポーター
など役割が決められていています。
主介助者
VADは生命維持装置になります。
緊急時や機器トラブル時に取り扱いや対処、
緊急車両の要請や病院への連絡などを行え
るよう、VAD装着者と24時間生活を共に
しなければいけません。
そのため介助者が疲弊しないよう1名以上
複数でみられる体制を整える。
最低2人は主介助者としてVAD学習を行う。
⇩
決められた回数の講義・筆記&実技テスト
に合格する必要があります。
体制を整えるための条件(目安)があります。
・1名以上複数(1名以上同居している)
・20歳(18歳)以上、80歳未満
※70歳以上の高齢者が主介助者となる場合は健康状態
や介助者をサポートする体制を作る必要あり。
・親族である(親等は問わない)
・機器の名前、取り扱い、緊急時対応など
機器の取り扱いを覚えることができる
・機器のバッテリ交換や緊急時対応ができる
※握力が弱い方など、機器をうまく取り扱うことが
できない方は介助者になれない場合がある。
・通常の日常生活ができる健康状態である
準介助者・サポーター
主介助者が仕事などで付き添えない時や
復学や復職をする場合に、
家族、友人、教員、職場の上司や同僚など
にも機器の学習をしてもらいVAD装着者の
サポートを行う。
どこまで機器の学習をするかは病院により異なる。
実技テストまで全て/講義のみの場合もある。
※家族でない場合、他人に命を預ける事が
できるのかよく考える事!
自己責任であるということをよく理解し、
サポーターが緊急時の対応を行った時に死亡あるいは
後遺症を残してもサポーターに責任を負わせない。
病院によっては免責に関する同意書があるところも。
VADを装着するにあたり、住む地域の問題と
共に介助者問題がついてまわります。
24時間途切れないよう介助者、サポーター
を誰がやるのか、何人できるのか・・など、VAD装着者の家族構成や生活背景によって
様々です。
介助者が高齢の親、働き盛り、子供が幼い、
VAD管理施設/移植登録施設と自宅が遠く、
引っ越しや2重生活を余儀なくされる・・
なかなか厳しい体制の中、療養されている方
もたくさんいらっしゃいます。
そういった状況で移植まで何年も療養を
続けなければならないのが現実です。