私は空や月や星を見るのが大好き。

 

今日は七夕だから、お天気が良かったらトモくんと一緒に星を見たかったな。

 

でも今日は雨…

 

『今日は七夕だね!でも雨が降っていて星が見えないなぁ…』

 

『美夕さん、星好きだもんね。でも今日はずっと降ってそうだね。』

 

トモくんは私の彼で、頭の切れる理系男子。

 

今私の左にて、一緒に歩いてる。

 

『雨が降ってるから織姫と彦星は今日は逢えないのかな…』

 

そうしたらトモくんがちょっとドヤ顔で答えた。

 

『リモートがあるから、リモートで会えるよ!』

 

『リモート?』

 

織姫と彦星がリモート?年に1回しか逢えないのにリモートってなにそれ!

 

『年に1回しか逢えないんだよ!それなのにリモートなんて嫌だよ!』

 

トモくんのことは好きだけど、リモートで良いという意見には共感できません!

 

『だから、リモートにしたらいつでも話しできるし遠くても問題なくない?』

 

そうかもしれない?

でも織姫と彦星はリモートで毎日お話ししていました…なんてお話としてどうなの?

まったく浪漫のかけらもない!これだからロマンのない男ね!

 

だから私はトモくんに反論した。

 

『織姫と彦星は年に1回しか逢ったらいけないんだよ!だからリモートなら毎日会えるという事じゃないの!』

 

『なんで年に1回しか逢えなくなったの?』

 

トモくんはのんびりした口調でこう聞いてきた。

 

『二人は仕事をさぼったの。だからその罰で逢えなくさせられちゃったんだよ。』

 

するとトモくんはちょっと笑いながら答えた。

 

『年に1回になっちゃったのがそもそも問題なんだよ。やっぱりやることちゃんとやらないと、好きな人と一緒にいられなくなっちゃうんじゃない?』

 

…その意見については私も同感。

 

『だから、僕は毎日勉強するし、筋トレもするし。』

 

トモくんはロマンはないけど、努力家ですごく信頼できる。

私はトモくんを好きなだけでなくて、尊敬もしてるんだよね。

 

『そうだ!じゃあ一緒に願い事しよう!』

 

私がそう言うとトモくんは嬉しそうな顔でこっちを見た。

 

『そうだね!一緒に考えよう』

 

どんなロマンのない願いごとが出てくるのか、すごく楽しみ!