「武田先生は、こうやって、固めて技をかけたのだよ」

身長150センチと小柄だった惣角の得意技であるもぐり技を、古賀先生にかけてもらった。

古賀先生に掴まれると、全く動けない、抵抗できない。金縛りにあったように体が固まり、相手の思うように体を動かされてしまう。

大正4年に遠軽町の旅館に滞在した武田惣角に、剛力で鳴らした。後の合気道の開祖、植芝盛平があらがう術もなく、ねじ伏せられたと言うのは、このような感じだったのかと追体験をした様な想いであった。

「先生、これは気ですか?合気ですか?」

「まだ気も合気も何も使ってないよ、これは基本技」

植芝盛平も自分と同じ思いを感じたのだろうなと、思った。また改めて、大東流の奥深さを実感した。