母が認知症と診断されて半年。

認知症って、わがままが許される病気だよね。



私は親だから

認知症なるべく進まないようにして

長生きして欲しいと思う。

世話をするのは迷惑でもなんでもないし

本人にも迷惑だなんて言ったこと無い。

私は

「なるべく元気で長生きして欲しい」

と言う。

母は

「貴方に申し訳無いから長生きしたくない」

と言う。 

私は悲しくて涙が出る。

わがままとわがままがぶつかり合う。

そして認知症だから

そんな会話をしたことも

忘れてしまう母。

長生きして欲しいと思うのは

私のエゴ。

母はこれからも

生きたい様に生きればいい。

だから

健康を考えて食事をしたり運動をしたりすることを

強いたりはしない。

以前に

健康で居て欲しいからと意見をして

喧嘩になった。

「好きに生きさせてよ」

と言われてしまい

もう何も言わなくなった。

母にしたら

そうやって喧嘩したことなどが

「嫌な思い出」=「迷惑を掛けている」

と感じたのかも知れない。

私は母の気持ちを受け入れようと

自分の気持ち(エゴ)を言うことを辞めた。

本音を言うことが良い事ではないから。

でも母は

本音で生きて来たから

今でもぶつかる。

わがままに生きて来た事を

本人はわかっているけど

開き直っているし

それで何かあっても忘れてしまう。

認知症は「幸せ病」だと聞いた事がある。

嫌なことも忘れられるから。

何かあっても「認知症だから」で済まされるから。

確かに、そうなのかも知れない。

私は認知症の義父を世話したから

忘れてしまう事の幸せがあると感じた。

「普通」と言われる枠の中で

ジャッジされる事も

認知症だと「仕方ない」で済まされる。

母は

元気な時もわがままで好きなようにして来た。

そして、これからも変わらず

好きなように生きるんだって。

でも、私がそれをジャッジすることはない。

私にとって良いか悪いか?

そんな判断だもんね、ジャッジって。

みんな、自分の価値観でジャッジするんだもんね。

ジャッジしなければ

相手の価値観を受け入れるだけの事。

相手を認めるだけの事。

理解出来なくても

認めればいいだけ。

そんな話をしたら、母が

「貴方は私を理解してくれていない」

と言い出した。

また、わがままだ(笑)

そりゃ、理解出来ないよ

私の望みは「母の健康と長生き」だから。

なるべく少なくしてと

医者に言われるアルコールも食べ物も

「好きにさせてくれ」

と言われたら

「長生きして欲しい」

と思う私は理解出来ないよ。

でも

それでもジャッジしないで

母の気持ちを

「認める」よ。

「受け入れる」よ。

それで、いいじゃん。

こんな話を延々とやり取りしても

すぐに忘れるんだよ。

切ないよ…