森りん先生の作品3連紹介、最後です

▼前回２作の紹介はこちら

内容的には…

明かなロマンスにまだ至らない

男女キャラクターのファンタジー作品です。

主人公のエリカはマディール王国の名門家の娘。本国から離島エルディ島にお嫁に行くものの…相手は駆け落ち、婚約破棄。

しかし、エリカはエルディ島に来てから「いろいろとあって」図書館で働くようになります。

彼女は古書の写本を行うなどの業務に就いていますが…ある日、怪しいげな男が伝説の魔導書を求めてやって来ます。

そして目当ての本に触れた途端に彼女は本の呪いを授かり、竜のツノが生えてしまいます。

ですが、この魔導書、実際の所は本物ではなく写本だったそう。

なぜそんな事を知ってるのかといえば…原本を書いたのがこの怪しげな彼。伝説の魔法使いミルチャだったのです。

これがきっかけとなり二人は、本物の魔導書…オルネア手稿を探し求めます。

…冒頭から、エリカの人生踏んだり蹴ったりで、不憫としか言いようがなく。。

夫となる筈だったアドリアンがまた、なかなかにどうしようもない人で…ため息しか溢れませんでした

詳しくは記載しませんがエルディ島に来てから「いろいろとあって」がかなり、本当に様々な事情が絡んでいるわ、最後のとどめとばかりに魔導書から呪いを授かって…エリカがあまりに苦労人過ぎて「幸せになってよぉ」と思えてしまったほど。

なので、ミルチャとのやりとりはニヤニヤしてしまう部分が多かったです

エリカは、先に紹介した２作の主人公…シリンやフェイスとタイプが異なり、そこそこ大人で賢く聡明な女の子。

至って「普通」で「比較的常識人」の女の子なんですよね。

そんな「普通な女の子」が周りのひとたちに大いに振り回されていく物語の組み込みは素直に面白かったです。

特に、個人的には…エリカが嫁入りに連れてきた侍女、ペトラがあまりに良いキャラ過ぎて、最後の方の一幕は結構笑ってしまいました

あんまり恋愛恋愛してないファンタジーで…女性向けな作品を読みたいな。

なんて方には恐らくマッチする作品かと思います。

森りん先生の文体、とても読みやすく分かりやすい表現ですので、スッと物語を楽しめます

本当に三作どれも良かったので…とてもおすすめです

✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ

Amazon

楽天市場