あるときから、夫はもう泣かないと宣言して、私の前で泣くのをやめました。


夫は本当に息子の誕生を心待にして、
定点観測として、私のお腹の写真を毎週撮ってアルバムを作ってくれていました。


先日、夫婦で仲の良い友人と会ったときも、
夫のことを彼女の旦那さんも心配していると言ってくれて、きっと本心だろうなと思いました。


友達が家に遊びに来ると、ずっとキッチンにいるのは夫で、心からもてなしてくれます。普段の掃除も洗濯も彼がメインで、育児の準備も万全でした。友達にもいいパパになるねって言われていました。私もそう思っていました。私よりもよっぽど良い親になるだろうと。



年末年始を含む、季節の流れについていけなかった私は、年明けは随分落ち込んでいました。
それを見た夫は、「自分は大丈夫って思って少し頑張りすぎたんだよ。」と慰めてくれました。焦らずに頑張らずにいようと。
この言葉にとても救われました。



そんな夫が、テレビドラマの親子のシーンで、突然席を立ち、奥の部屋へ行ってしまいました。
部屋を覗くと、妊娠を記録したアルバムを開いて泣いていました。



ずーっと我慢していたのは彼で、気持ちを封じて辛かったはずです。それを想うと私も涙が止まらなくなって、二人でしばらく泣いていました。



ただ、辛いね。寂しいねって。
泣かないなんて出来ないよね。
ごめんね、なんて言わなくて良いんだよ。
泣かせてあげられなくてごめん。



この悲しみはどこまで続くのだろう。
もう十分だよ。これ以上いらない。
全部嘘なら良いのにな。
夫をこれ以上苦しませないでほしい。



都内は初雪が降ったばかりだけど、早く春が来てほしいよ。寒いと弱気になってしまいます。