チャリで台湾@埼玉 | セ、セ、センスがイイネ!

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ごちゃごちゃしてるぜ! / Auto Rokkor 58mmF1.4

 

埼玉に台湾がある。

そんな話をご存知ですか?

 

以前、埼玉にあるフィンランドの写真をのっけたこともありましたが。

何を隠そう、埼玉には台湾だってあるのです。

びっくりですよね?

地元民のわたしだってびっくりしたぐらいですからね?

 

埼玉県坂戸市にある台湾は、その名を聖天宮(せいてんきゅう)と言います。

最寄の駅から2.5km、歩けるようなそうでもないような、ビミョーな立地にあります。

 

農地と宅地に囲まれたなんてことない埼玉の風景の中、突如として聳え立つ、謎の宗教建築。

しかも完成したのは平成七年と、わりと最近。

正直なところ怪しさ MAX でございます。

 

や、実は。

何度か車で傍を通り過ぎたことはあったのです。

けれど周囲の景色とはまるで違う、何の脈絡もなく突然あらわれるその偉容は実に異様。

 

「あ、これ、ヤバいやつだ!

 うっかり足を踏み入れると、なんか斜め上方に視線を向けている人々に囲まれるんだ!

 んでもって人格を全否定する勢いで罵倒されて!

 最終的にわたしの目玉も斜め上方固定になるんだ!」

 

驚愕し、そしてカルト宗教を敵視するわたしはそんな風に考えて。

それで、傍を通る際にはちょっとアクセルを踏み込み気味に、あまりそちらへ目を向けないようにそそくさと通り過ぎたのでした。

 

どっこい、ネットで情報を見かけたので、きちんと調べてみたところ。

かもし出される異様さとは裏腹に、怪しいカルトとは縁のない、むしろハートウォーミングな施設らしいと判明したのです。

それで、すぐにネガティブに物事を捉えたがるクセはよくないなあと反省しつつ、見学に行ってみました。

 

至らぬ自分を罰するために、このクソ暑い中、あえてチャリを漕いで行って参りました!

 

盛夏の草いきれの中、チャリをこぎこぎ進んでいくと。。。

 

急に出てくる中華文明、それが聖天宮です

 

チャリで来た!

 

 

さて、この聖天宮。

べつに香ばしいカルト宗教の産物というわけではなくて、由緒正しい道教の寺院なのですね。

しかも、日本最大。

道教寺院は中華系の人々も多く住む横浜や神戸にもあるらしいのですが。

ここ、埼玉県坂戸市の聖天宮が日本で最も大きい寺院。

 

うむ。。。

何事であれ、日本一というのはよいものだ。。。

今年の夏はあれだしのう、埼玉の花咲徳栄も甲子園を制覇したしのう。。。

て、え、なんでそんなのが坂戸にあるのさ!?

 

ここが聖天宮の愉快なところで。

これを建てたのは康國典大法師なる台湾出身のお金持ちなのですが、なんでも神様の力によって難病から救われて、お礼に寺院を建てたいなと思っていたら神様からお告げがあったんだそうで。

よし、ならば坂戸に造りたまへよ!と、神様はおっしゃったのだそうです。

 

さ、坂戸に何があるってんですか、神様。。。

地元民ですら困惑するほど、あそこらへん、田んぼと畑と雑木林しかないぞ。。。

 

坂戸に道教の神様の栄光を!って、なんでだ!!

 

でも寺院は本気です。本気過ぎるほど本気です。

 

がっはっは!埼玉県民よ、ありがたかろう!

 

龍だっていっぱいいるよ!五千頭ぐらいいるよ!(公式発表)

 

しかし、振り向けばそこはやっぱり埼玉なのである

 

 

すげえ、無駄に全力だ。。。

お金持ちのやることってのは一味違うなあ。

一通り前門の写真を撮ってまわってから、受付の人に話しかけます。

 

「ここって一日にどれぐらい参拝客が来るんですか?」

 

「いやあ、詳しい話は私にはちょっとわかりかねますねえ」

 

わたしを含め三人しかお客さんが見えなかったのでそんなことを尋ねてみたのですけれど、そこらへんは企業秘密のようで教えてくれませんでした。

ふーんと思いつつ、拝観料の300円を払って中へ入ります。

 

。。。って、300えんて、安すぎやしませんか!?

造るのだってお金がかかったろうし、人件費だってあるでしょうし。。。

や、拝観料の相場って、そんなもんでしたっけ?

 

気になったので、参考までに日光東照宮の拝観料を調べてみたら、あっちは1300円もとってるじゃないか!

ほら、やっぱり!

 

結論から言えば、わたしがカメラスキーだということもあるかもしれませんが、聖天宮では二時間ほど飽きずに過ごすことができました。

お金持ちだから別にいいのかもしれませんが、でももう少しとってもいいと思うのですよ。

 

とか言っていたら、聖天宮、十月からは政府の働き方改革の理念にのっとって、拝観料が500円に値上がりするようです。

それぐらいとってもいいと思うのですが、300円で見学したい方は九月中に急ぎましょう。

 

 

お値段以上さ!

 

ドラゴンスキーにはたまらないですね。五千頭ですからね。

 

大陸の神様は器もでっかいのです。

 

ちなみに、予約をすればコスプレ撮影会も可なんだそうで。器でけえw

 

お、キョンシー世代には馴染み深いですね、八卦図。

 

一回百円で台湾流おみくじも引けます。アクティビティーも充実です!

 

 

本殿では、ちょっと日本語がカタコトな方が、道教の何たるかや参拝方法を説明してくれます。

もうね、そのカタコト感もね、いいんですよ!

そこが埼玉県坂戸市であることなどすっかり忘れて、気分は中華民国台北市です。

 

わたし、海外へ行くと 「日本の看板を背負う者としてしっかりせねば!」 と、不自然にジェントルな態度になるのですけれども。

説明を受けつつ、そんな感じになってましたもの。

チャリで来たこととか、すっかり忘れてましたもの。

 

より台湾気分に浸りたい方には正式な作法での参拝がおすすめです。

長い線香を手に持ちつつ、十二回礼拝を繰り返すのだとか。

それだけでもう一仕事です。

 

中華風応接セットも体験できます。や、中華レストランでもいいですけどね。。。

 

聖天宮模型全景。

 

休憩スペースも充実。敷地内には休めるイスがたくさんあります。

 

自販機ではお守りも販売

 

そして台湾食品も楽しめるというね!

 

気分はすっかり台湾ですよ!豆乳うまし!

 

振り向けば埼玉ですけどね!

 

 

埼玉の小台湾、聖天宮。

いちおう宗教法人ではあるのですが、布教らしき要素もないし、むしろ台湾テーマパークといった印象を受けました。

休憩スペースには台湾観光のパンフとか置いてましたし。

台湾が好きな方、台湾へ行く前に予習しておこうという方に、聖天宮はぴったりなのではないでしょうか。

 

こういう場所が好意をもって受け入れられているあたり、日本と台湾の親密な関係を象徴しているようで、実にほんわかした気持ちになりました。

坂戸に寺院を造れとのお告げを下した神様は、こんな効果を知っていたのかもしれませんね!

 

 

さて、では聖天宮と本場台湾を較べてみましょう。

 

こちらは台湾で撮った写真 / W.Rokkor 35mmF4

 

聖天宮 / Auto Rokkor 58mmF1.4

 

台湾 / W.Rokkor  35mmF4

 

聖天宮 / Auto Rokkor 58mmF1.4

 

台湾 / W.Rokkor  35mmF4

 

聖天宮 / Auto Rokkor 58mmF1.4

 

台湾 / W.Rokkor  35mmF4

 

聖天宮 / Auto Rokkor 58mmF1.4

 

台湾 / W.Rokkor  35mmF4

 

聖天宮 / Auto Rokkor 58mmF1.4

 

台湾 / W.Rokkor  35mmF4

 

聖天宮 / Auto Rokkor 58mmF1.4

 

台湾 / W.Rokkor  35mmF4

 

 

ね?

聖天宮、なかなかリトル台湾だと思いませんか?