東京タワー―オカンとボクと、時々、オトン (新潮文庫)/新潮社

Amazon.co.jp

遅ればせながら読んだ

私の身辺にもここ数年で
色々なことが起きた
このタイミングで読めたことで、感動的に読めたのだろう

以前の私が読んでいれば
子離れできない母親と、マザコン
と感じるにすぎなかったかも 知れない


著者の幼少期の記録は面白い
男の子はどうしてこうもアホで残酷なのだろう
しかし世の中が分かってくると、気が小さくシャイな存在である



物語の最後にオカンの日記に挟まれた短い文章が見つかった



母親というのは無欲なものです
我が子がどんなに偉くなるより
どんなにお金持ちになるよりも
毎日元気でいてくれる事を
心の底から願います
どんなに高価な贈り物より
我が子の優しいひとことで
十分過ぎるほど幸せになれる
母親というものは
実に本当に無欲なものです
だから母親を泣かすのは
この世で一番いけないことなのです



母親の子供に対する愛情
これは父親のそれとは違った感じ方だと思う

母親から生まれなかった子はいない
誰にでも母の死は訪れる

母がこう考えてることを知ってはいたが
改めてこの文章を読むと、母からの愛が思い起こされる




オトンはこう言っている

女にはいうてやらんといけんぞ
言葉にしてちゃんと言うてやらんと、女はわからんのやから
1+1が2なんちゅうことを、なんでわざわざ口にせんといかんのか、わかりきっとるやろうと思いよった
そやけど、女はわからんのや
ちゃんと口で2になっとるぞっちゅうことを言うてやらんといけんのやな
お父さんは、お母さんにも最後までそれができんかった…
取り返しがつかんことたい
やけど、まだおまえは若いんやから、これからは言うてやれよ…



ハイ…、

心がけます


昭和の古めかしくもカラフルな子供時代と
母と息子の愛が溢れてくる
小説でした