今日・明日とセンター試験です。

冬なので寒いのは当然ですが、
例年「センター試験の日は特に寒い」という会話をしている気がします。

先週は東京でも大雪に見舞われましたが、
ついついセンター試験の日ではなくて良かったと思ってしまいました。

天気や気温はどうあれ、受験生には頑張って欲しいと思います。


さて、文部科学省・厚生労働省が共同で行っている
「就職内定状況調査」について記事が出ていました。

大学卒業予定者について、昨年同時期と比べて改善しているというもので、
2012年12月1日現在の内定率が75%というものです。

この調査は、特定の大学に対して10月1日、12月1日、2月1日、4月1日現在の
内定率(4月1日は就職率)を調べているものですが、やはり数字が疑わしい。

そんなに高いか?と思ってしまいます。

詳しくはこちら(「どっちがホント?」 異なる就職率が併存する理由と弊害)を
読んでいただければいいと思いますが、抽出調査であることや、対象大学のレベルが
調査結果に大きく影響しています。

対象大学について、国立、公立、私立の校数は公表されていますが、
大学名は公表されていません。

少しは調査対象になっている大学の担当を知っているのですが、
かなりの難関大学が含まれています。

では、その逆の位置にある大学が含まれているのかというと、
そこはよくわかりません。


実態と乖離すると意味のない調査になってしまいますが、
文部科学省・厚生労働省・大学にとって、高い結果が出る方が都合がいいのでしょうね。

大学は、国の調査が高く出ている方が多少就職率に下駄をはかせても目立ちませんから。

最近、週刊誌などで大学をランキング付けする特集がありますが、
就職の項目が入らないことはありません。

それだけに大学が評判を気にして数字を高く見せたくなるのは痛いほど理解できます。

しかし、実態から目を背けても一時しのぎにしかならないだろうと思います。


それにしてもマスコミからの就職に関する調査依頼はかなり多く、
結構な業務負担になっています。

関心事であることはわかるのですが、そのマスコミのグループ会社が
就活サイトやセミナーなどを商売にしているのを見ると踊らされている感があります。

大学、国、マスコミのいずれの数字も鵜呑みにせず
どういった数字なのかを見極めることが大切ですね。


いち大学職員でした。


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