Mondo Grosso /『The European Expedition』 | ongaku:キョウノイチマイby『飄逸庵』

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誰もが一日の間に数回するものに『放屁』があるのはよく知られたことだ。

 

いわゆる、『おなら』だ。

 

音が鳴ることもあるししないこともある。

臭いものもあるしほとんど匂いが無いものもあり、人それぞれで時それぞれだ。

匂いがある場合、周りに不快な思いをさせることはこれまたよく知られたことだ。

音がある『放屁』の場合で、匂いがある場合はまだ出どころがわかるのでいいのだが、問題は音が無く臭い『放屁』の場合はなんとも言い知れぬ不安を抱く。

自分がしたものならまだしも、他者がしたものになると推理小説さながら脳裏で誰が犯人かを疑い始める。

これが狭く密閉度の高いエレベーターの様な場所だと最悪だ。

 

無差別テロだ。

 

思いがけずつい出てしまうこともあるので仕方ない部分もあるが、確信犯も稀だとは思うがいるのだ。

かつて、立体駐車場に車を停めていたので、上りのエレベーターを待っていた。そして、一機降りてきた。中にはおじさんが乗っている。ドアが開きおじさんが降りるのを確認しエレベーターに乗り込んだ。

 

臭い。

 

テロに巻き込まれたのだ。おそらく実行犯はさっきのおじさんだろう。わたしの車が停まっているのは最上階だ。

 

地獄だ。

 

強烈なたくあん漬けのような匂いがする。

それ以来、たくあん漬けを見るとあのおじさんの顔を思い出し、心の隅にほんの小さな怒りが芽生える。

おならでもそうなのだ。世の中全体が平和になるのは中々難しい。

 

そんな『放屁』に思いを寄せながら、聴いている一枚がコレだ。

 

モンド・グロッソが1995年にリリースした初のライヴアルバム『The European Expedition』だ。

 

ロンドンとパリでのライヴを収録した一枚。

一曲目の『BUDDHA』で、アンビエントなニュアンスを漂わせる。恐らく日本のグループだという戦略だろう。

 

アシッド・ジャズの趣が強く、今聴くと古臭さを感じる。

ヴォーカルではMonday満ちるが務めている。

このライヴで大沢伸一はベースを担当しているが、さすが元々は自分のソロプロジェクトだけあって、彼のベースでグルーヴを感じさせてくれる。

この手のクラブ・ジャズのライヴはベースは重要だ。ベースの重いグルーヴがオーディエンスを煽るからだ。

 

どれくらいの箱で演っているのかは不明だが、それなりにオーディエンスは盛り上がっているのを曲間で感じることが出来る。

彼らの初期の代表曲『Vibe P-M』は特にノリがいい。佐野康夫が叩くドラミングも中々の聴きごたえがある。

 

やはりライヴで大事なのはリズムセクションだ。

 

恐らくこのグルーヴを感じて踊っているオーディエンスの中には思わず『放屁』している人もいるだろう。

『放屁』は、意図しない時はつい思わず出ることが多いのだ。

 

 

 

 

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