Charles Mingus:The Clown(1957年Atlantic) | ongaku:キョウノイチマイby『飄逸庵』

ongaku:キョウノイチマイby『飄逸庵』

音楽は『目に見えないインテリア』。
音楽は『耳から入れる薬」。
音楽マイスター「おと虫」の、音楽処方箋。
*紹介している商品は、画像をクリックするとameba picsで購入もできます。
音楽療法と心理学をブレンドしてあなたの心の浄化をサポートします。

ようこそ、おと虫ミュージックへ。どうも、おと虫でございます。

 

今日お送りするプログラム『ongaku,キョウノイチマイ』。我が家のライブラリーより1枚を抜き取りその作品の紹介をするプログラムとなっております。

 

音楽が好きなマニアックな方から、音楽リスナー初心者まで楽しめる内容となっていますので最後までお付き合いいただき、是非チャンネル登録をお願いします。

 

本日ご紹介するのはコチラ。

 

Clown

 

 

チャールス・ミンガスの「道化師」です。

 

ジャズ史に新しい息吹を吹き込んだ名盤「直立猿人」の1年後に発表したミンガスのもう一つの代表作である本作。

「直立猿人」でもテーマとして扱っていた黒人意識の高まりと決意の念を良くあらわした作品で、特に、「ハイチ人の戦闘の歌」は圧巻。

 本作で特筆すべきところは、「チャールス・ミンガス・ジャズ・ワークショップ」名義で吹き込まれており、54年に彼がピリオドセッション以降用いていたバンドの名称で、56年11月からこのグループ名義でツアーを行う事になっていて、始めに東海岸を回って、西海岸にというスケジュールでした。

メンバーが凄くて、ルー・ドナルドソン、マル・ウォルドロン、ウィリー・ジョーンズそして、ミンガスという布陣でした。

マルはすでにミンガスのグループで活動していましたが、ドナルドソン、ウィリーは当時はまだ新参者であり、後のドナルドソンのプレイを考えるとイメージが異なる方も多いと思います。東海岸のツアーはこの面子で無事終えたのですが、西海岸のツアーに出る直前に、マルが「ニューヨークを離れたくなーい」と駄々をこね、それに便乗する形でドナルドソンも、「俺も、嫌だー」って言って、参加しなかったんですね。そこで、マルの代わりにたまたま暇だったウィントン・ケリーを誘い、ドナルドソンの代わりに彼が紹介したパンキー・グリーンを連れツアーを決行したんですね。

このツアー中にアトランティックのプロデューサーであるネスヒ・アーディガンはレコーディングを計画していたもんだからミンガスもテンパりますわな。

代役で引き受けたケリーはガレスピーのオケに参加することが決まっていたし、グリーンに至っては、レギュラーになるつもり何てサラサラないので、「これじゃいい吹き込みが出来んぜよ」ってなことで、録音をメンバーが決まるまで待ってほしいとアーディガンに頼みます。そんなこんながあって、サックスにアルト、テナー両刀遣いのカーティス・ポーター、トロンボーンにジミー・ネッパー、ピアノにウェイド・レージ、ドラムスにダニー・リッチモンドという布陣が出来上がった。それだけでなく、ミンガスは画期的な嗜好を凝らしたのが本作にはあります。楽器奏者だけでなく、ナレーションというものを取り入れたのです。今でこそポエトリーリーディングとジャズのセッションは珍しくないですが、元を辿るとミンガスがルーツなんですね。

いかに彼の功績が大きいか解る作品です。

これがなければ、もしかするとラップというヒップホップカルチャーも出てこなかったかもしれないです。

音楽の面白いところであり、醍醐味であるのがこういう何気ないチャレンジが後々音楽史を変えていくことになるというところですよね。

実際の楽曲が聴けるように、音楽ストリーミングサービスSpotifyのリンクを貼っておくので、是非そちらから聴いてみてください。

https://open.spotify.com/album/2XtydLjClSxUt6uMA9Zhpb?si=7eY1iU40QiGvuC96GEv_Mw

そして、あなたのご意見ご感想を聞かせてください。

そして、気に入っていただけたら今後の僕のモチベーションになっていくので、チャンネル登録、高評価是非よろしくお願いします。

最後まで、ご視聴いただきありがとおうございました。

また、次回の動画でお会いしましょう。(YouTube用シナリオより)